事務職の自己PRってどう書くの?人事担当者にアピールできる書き方・例文サンプル集
派遣で事務を経験するうちに、もっとやりがいがほしくなって正社員を目指したくなるというのは、少なくない話。でも、転職するためにいざ自己PRを書こうと思っても、いったい何をアピールすればいいの?と悩む方は多いはず。経験が1年ほどと浅ければ、「どうしよう。アピールできることがない・・・」と不安になってしまうこともあるでしょう。そこで第二新卒の方向けに、事務の自己PRを書くコツを、3ステップでご紹介。NG例や改善ポイントなども踏まえて詳しく解説し、例文サンプルを大公開。コツさえわかれば、人事担当者に「面接で会ってみたい」と思わせる自己PRを誰でも書けるようになりますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.そもそも、自己PRって何?
自分が持つ”知識”や”スキル”をアピールすること。
自己PRとは、文字通り「自分をアピール」すること。ただ、「私は◎◎に携わってきました」と経験をアピールするだけでは、実は不十分なんです。大切なのは、自分が持つ“知識”や“スキル”が伝わること。人事担当者が自己PRで知りたいのは、募集する職種の仕事で応募者がどのように活躍してくれそうか、ということだからです。業務に携わる中で、「こんな知識が身についた」「このようなスキルを活かしてきた」といったように、能力を示す裏付けとして経験を書くと、より説得力のある自己PRになります。
2.事務の自己PRってどう書けばいいの?
3ステップでポイント紹介。
▼ステップ1:アピールするテーマを決めよう。
何の目的もなく書こうとするとなかなか筆が進みませんし、「あれ、何がいいたかったんだっけ?」という文章になってしまいがちです。そこで、自分が持つどんな知識・スキルを知ってもらいたいのかを決めることからはじめましょう。
テーマを決めるために大事なのが、まず自分には何ができるのかを洗い出してみること。たとえば、「書類の不備をすぐに見つけられる」「Excelで見やすい図表をつくれる」「PowerPointの基本操作なら問題なくできる」「資格はないけど、日商簿記3級レベルの知識がある」などなど。一見些細に思えることも含めて、とにかくたくさん挙げてみてください。
次に、挙げた中からアピールするテーマを決めます。選び方のポイントは、どんな知識・スキルが応募先企業の仕事に役立ちそうかという点。最も活かせそうと思える能力をテーマにします。
▼ステップ2:テーマを物語るエピソードを交えよう。
テーマが決まったら、いよいよ書きはじめます。ただ「私はこんな知識・スキルを持っています」とストレートに書くだけでは、説得力のある文章になりません。「どうして、そんなことが言えるの?」と信用してもらえないからなんです。
説得材料として有効的なのが、テーマを物語る実際のエピソード。「能力が発揮された業務は?」「業務の難しいところは?」「乗り越えるために工夫したことは?」「結果、誰にどんな影響を与えられた?」「どんな成果を上げることができた?」といった点を踏まえてエピソードを書くことで、具体的にあなたの人物像をイメージしてもらえます。
▼ステップ3:仕事で活かせることをアピールしよう。
自己PRの目的は、自分を紹介して終わるのではなく、人事担当者に「この方なら当社で活躍してくれそう。面接で会ってみたい」と思ってもらうことです。そのため、自分の持つ知識・スキルをどんな業務にどのように活かせるのかまで、しっかりアピールしましょう。
また、応募先企業によって必要性の高い知識・スキルは異なります。求められていることに自分ならどう応えることができるのかを応募先ごとに考えて、自己PRを用意することが大切です。
これじゃダメ!?NGポイントを解説します。
「面接で会ってみたい」と思われない自己PRの例がコチラ。ぜひ、自分で書いてみた文章と見比べながらチェックしてみてください。
■NG例
家具メーカーで営業事務として働き、主に任されていたのが、たくさんの取引先に送る納品書や請求書の作成です。一つひとつ慎重に進めることで、不備を防いできました。
対応の正確性を、貴社の事務で活かしていきたいと考えています。
どうでしたか。アピールしたいテーマ(能力)はわかるものの、なんだか説得力がないように感じませんでしたか。もっと言えば、どこか自慢話にも聞こえるような。これでは人事担当者にアピールできていません。では、どのように改善すればいいのか。ポイントをお伝えします。
【改善すべき点】
・「できる限り」「たくさん」「慎重に」など抽象的な言葉が多い。
・具体的な工夫や成果などがなく、エピソードの内容が薄い。
以上の内容を踏まえて、文章を改善してみます。
■改善例
これまでは家具メーカーで営業事務として働いてきました。主な業務は、100社以上ある取引先の納品書や請求書の作成です。取引先ごとに指定フォーマットがあったり、記載する項目や数値が異なったりするため、注意して進めることが求められました。
そこで、一度作成してもミスがあると疑って、内容をチェックし直すことをすべての納品書や請求書で徹底。結果、主担当として半年以上にわたって携わる中で、一度も不備を出すことはありませんでした。
様々な種類の書類の作成に関われる貴社の事務で、対応の正確性を活かしていきたいと考えています。
いかがでしょう。文章に説得力がグッと増したことがわかりますか。改善したのは、抽象的な言葉を避け、エピソードに具体性を持たせたこと。たとえば、「たくさんの取引先」というより、「100社以上ある取引先」といったほうが、どんな役割の業務に携わっていたのかがよりわかりやすいですよね。数字で表せる箇所には積極的に取り入れていきましょう。
また、改善後のエピソードでは、難しい点とともに工夫した点も合わせて提示し、それによって実現できた成果まで記載しています。そのため、正確性をどのように活かしているのか、どんな効果を期待できるのかといった点が伝わってくるはず。それだけ、読み手となる人事担当者に人物像をイメージしてもらえるんです。
「抽象的な表現はNG。エピソードを具体的にする」ということをしっかり頭に入れて、自己PRを作ってみましょう。
3.事務職の自己PR、例文サンプル大公開!
例文サンプルその1:タスク管理能力のアピール
私が担当していたのは、広告に使う画像の加工や文章の修正、お客様に提出する書類の作成など。10人の営業担当のアシスタント役を1人で担ってきました。1時間に寄せられる依頼は5件以上。常に10件近い依頼を抱える仕事でした。
とはいえ、同時に複数の業務を処理することはできません。そこで、依頼を引き受ける際には必ず締め切り時間を確認。それぞれの作業時間も予測することで、優先順位を決めて取り組んできました。無駄な時間を作らないことで、引き受けられる依頼を最大化してきたのです。
成長企業の貴社では、事務がいかにサポートできるかが重要になると認識しています。多数の依頼を引き受けられるように、私のタスク管理能力を活かしていきたいと考えています。
例文サンプルその2:パソコンスキルのアピール
私が働いていたのは、自動車部品メーカー。50人の営業が所属する部署の事務でした。200社以上ある取引先に同じような書類を提出する必要があり、1日の大半が書類作成に時間が割かれていたのです。
そこで、定型化できる部分をExcelでマクロを組んで、作業時間の短縮につなげました。また、営業の代理で取引先にメールを頻繁に送っていたので、文章をスピーディーに作成できるように、単語登録を積極的に活用。「生産性がアップした」と社内から評価を得られ、周りのメンバーにも展開することになりました。
多くの取引先を相手にする貴社であれば、事務にはスピーディーな対応が求められると思います。貴社の生産性アップにつなげられるようにパソコンスキルを活かしつつ、さらにレベルアップに向けて努めていきます。
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