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医療事務への転職を目指す方へ。 職務経歴書のポイント・サンプル文面をご紹介します。医療事務への転職を考えているけれど、職務経歴書などの準備をどうやればいいのか分からない…。そんなお悩みにお答えします。医療事務の経験がある方も、ない方も、職務経歴書のポイントを解説。職務経歴書の例文もご紹介します。

医療事務の職務経歴書の書き方・ポイント【サンプルあり】

医療事務の職務経歴書の書き方・ポイント【サンプルあり】

ここでは医療事務の職務経歴書の書き方・ポイントをご紹介します。最後に、職務経歴書のサンプル文面もありますので、ぜひご参考ください。

1.医療事務の職務経歴書の書き方!(経験・未経験別)

医療事務の経験者・未経験者別 アピールするべき職務経歴

■医療事務経験者のアピールポイントは「具体的な職務経験」

医療事務を募集する医療機関にとって、「前の病院ではどのような仕事をしていたのか」という具体的な職務経験が職務経歴書で確認したいポイントです。

例えば、レセプト(医療保険の請求明細書)を、1日何件ほど作成していたのか、という点を伝えると、業務処理のスピードをイメージできます。

入社後に自分たちの職場でも医療事務として活躍できるのか、募集する医療機関は実際の現場での業務と比較しやすくなるのです。

他にも、患者さまとの会話では「症状のヒアリングをしていたのか」「患者さまと接するときに気をつけていたポイントは何か」などの病院の窓口役としての働き方も、具体的に知りたいと考える医療機関が多いです。

あなたが医療事務としてどのような仕事をしていたのか、数字やエピソードを交えて、客観的な情報が分かるように職務経歴書に記載してみてください。

■医療事務未経験者のアピールポイントは「事務処理スキル」

医療事務の業務の中心は、レセプトの作成です。医療保険に関する仕事ですが、専門知識は入社後に学ぶことができる場合が多いです。職務経歴書でアピールしておきたいのは『事務処理スキル』です。

一般事務や総務、営業など、職種を問わずPCを使った事務処理の業務はあると思います。どのような量をこなし、PC(Excelなどのソフトを含む)のどんな機能を使っていたのか、具体的に職務経歴書でアピールすることをお勧めします。

他にも、医療事務は患者さまや医療事務の仲間、医師といった関係各所と接点を持つ仕事です。前職で社内外の方々と会話をするうえで大切にしていたことなど、コミュニケーション力について職務経歴書でアピールするのも有効です。

また、医療事務に関する資格をお持ちであれば、資格を保有していることだけでなく、「資格を取るために、勉強に取り組んでいる」という姿勢について言及してみてください。医療事務を志す人の中には有資格者が大勢いますので、その方々とは違った角度での評価をもらえるでしょう。

 

医療事務への転職で好印象を与えるアピール内容

■病院づくりを担う一員として働く気持ちを、歓迎する病院が増えています。
医療事務は患者さまにとって、病院との最初の接点です。受付で保険証・診察券を受け取って、診察室へご案内する…こういった受付対応ひとつとっても、患者さまの病院への印象が決まることもあります。

医療事務の対応力を向上させる、というのはもちろんですが、病院としての改善も大切です。受付から診察室にご案内するまでの時間を短縮する方法や、ご案内の仕方、お会計時の呼び出しにお待たせしないなど、いろいろな工夫ができます。

そんな改善点を、患者さまと接する医療事務からも提案してほしいと、多くの医療機関は考えているのです。「患者さまに親しみを持ってもらえる病院づくりに、事務処理能力やコミュニケーション力などの自分のスキルが、どう活かせるのか」という観点で職務経歴書に記載することをお勧めします。

 

病院の規模別 医療事務の転職で求められるポイント

■地域密着型のクリニック
地元の方が通う地域密着型のクリニックでは、患者さまに親しみを持っていただけるような対応が医療事務に求められます。

患者さまのお話に耳を傾けたり、笑顔で対応したり、お子さまにも積極的に声をかけたり。街のお医者さんとして、地域に根差したサービスを心掛けることが大切です。

入社後すぐの仕事でも、中長期的な視点で取り組む業務でも、地域に根差した仕事という観点のアピールが職務経歴書でのキーワードとなります。

■複数の診療科を持つ規模の大きな病院
内科や外科、整形外科、脳神経外科、婦人科…など、複数の診療科を持つ病院の医療事務は、さまざまな病状の患者さまと接することになります。

院内でのコミュニケーションにおいても、それぞれの診療科とのやりとりがあります。医療事務が質問を受ける内容など、対峙する対応パターンはバリエーション豊富。

働き始めてから、多岐にわたる知識を学ぶことが求められます。職務経歴書では、こういった知識を習得する意欲や、前職でも新しい情報をインプットしてきたことをアピールできると良い印象を与えやすい傾向にあります。

 

2 .医療事務の職務経歴書の書き方見本を紹介!

医療事務経験者の職務経歴書サンプル文面

勤務先会社名      ○○○○○○○クリニック

在籍期間        20△△年△月~現在

診療科目        ○○科

医院規模        医師○名、看護師○名、医療事務○名

雇用形態        正社員

年収実績        250~300万円

■職務内容

【担当業務】
・受付、会計、ご予約対応
・カルテの作成、管理
・レセプト作成、点検、請求業務
・医師や看護師との情報共有、受付対応などの改善

【医療業務全般を経験】
○○区の個人クリニックで医療事務業務を担当していました。医療事務の業務全般の経験があります。レセプト業務では1日○件に対応。早く正確に業務をこなせるよう、医療事務の同僚とコツを教え合うなど、協力して働くことを意識していました。

【患者さまが安心して通えるための受付対応】
受付業務では、地域の患者さまが安心して診察を受けられるよう、第一印象のいい対応を心掛けました。例えば、来院目的・症状について傾聴し、笑顔で対応。診察後も次回の予約対応において、ご希望の日にちにお応えできない場合も、候補日をいくつかお伝えし、患者さまがプライベートのご予定で無理をなさらないように配慮していました。

【地域密着のクリニックづくりに参加】
院長から患者さまの受付でのご様子を質問されることが頻繁にあり、患者さまが安心して通院できるクリニックにするためのアイデアを提案していました。例えば、小さなお子さま連れの患者さまが多く、待合室にキッズスペースを作ることを提案しました。より良いクリニックを目指し、同僚と工夫をした経験は貴院でも活かせると考えます。

【保有資格】
20△△年△月  診療報酬請求事務能力認定試験
20△△年△月  医療情報実務能力検定試験
20△△年△月  医療保険請求事務者

■ポイント

どんな病院で・どんな業務を・どのくらい行なっていたのか、明確に記載されています。また、患者さまとの関わり方・病院経営に参加などもエピソードをもとに具体的に詳述されています。これにより、業務処理スキルやホスピタリティ、仕事に取り組む姿勢を伝えられている職務経歴書です。

応募先の医療機関も「自分たちの職場でも医療事務として活躍できるのか」を判断しやすい内容だと言えます。

■NG例

・具体的な職務経験が分からない
・持っている知識や資格が分からない

上記のような職務経歴書は「自分たちの職場に合っているか」「仕事を任せられるレベルか」を判断しにくくなります。職務経歴書を書き上げたら、数字・エピソード・資格名などが具体的に盛り込まれているか、見直してみましょう。

医療事務未経験者の職務経歴書サンプル文面

勤務先会社名     株式会社○○○○○○商事

在籍期間       20△△年△月~現在

勤務先資本金     5000万円

勤務先従業員数    80名

勤務先業種      商社

経験職種       営業

雇用形態       正社員

年収実績       400~450万円

■職務内容

【担当業務】
・オフィス関連製品(コピー機、PC、オフィス家具など)の企業への提案
・提案資料の作成、受注製品の発注処理、売上計上業務
・取引先企業の新規開拓、既存取引先へのフォロー

【事務処理の業務を幅広く経験】
営業活動と並行して、PCでの書類作成・処理業務を幅広く経験しました。例えば、クライアントへの製品提案時にはPowerPointを使って提案資料を作成。社内システムを使用し、受注商品の発注・売上計上を月○件ほど行なっていました。また、顧客情報をデータで管理するために、Excelで表を作成。直近の受注額や提案内容を一覧で確認できるようにしました。貴院での医療事務の業務では、PCを使った仕事が多くなると思いますが、その業務に対応できる経験を前職で積みました。

【取引先との信頼関係を築くコミュニケーション能力】
前職では、コピー機やPC、オフィス家具など、幅広い製品を取り扱っていました。クライアントにニーズが発生したときに私へ依頼がよせられるよう、関係性の構築に注力。訪問時は印象の良い対応を意識し、月○回は納品した製品の使い勝手を確認するために訪問するなど、お客様目線でのフォローを実践していました。貴院のような地域密着のクリニックにおいても、地元の方々に親しまれるよう、患者さまと接していきたいと考えます。

【業務改善に参加した経験あり】
前職は従業員80名という決して大きな会社ではありませんでした。業務フローや顧客への提案など、社員全員で改善していく風土があり、私もいくつか改善案を提案。例えば、顧客情報を管理しやすいよう、直近の取引などをまとめるためのExcelの表を作成しました。より良い環境づくりに取り組んだ経験を通じて学んだスキルは、貴院でも活かすことができます。

【保有資格】
20△△年△月  診療報酬請求事務能力認定試験

※医療事務に活かせる知識の習得に向けて、現在は『医療保険請求事務者』の資格取得のために勉強しています。

■ポイント

前職で培った事務スキルやコミュニケーション能力が具体的に記載されています。加えて「応募先の医療機関でどのように活かせるか」という観点で、適性をアピールできています。実務未経験ながら、資格の取得・取得に向けた勉強をしている点も、学ぶ意欲のアピールになるでしょう。

 

他の応募者と比較された時にも、「未経験ながら活躍してくれそう」「成長が早そう」という印象を残しやすい職務経歴書です。

■NG例

・「知識や経験をどのように活かすか」の観点がない
・自ら学ぶ意欲が感じられない

上記のような職務経歴書では、「医療事務の仕事を任せられるか」を判断できません。応募先の医療機関の特徴や任される仕事内容などを理解した上で、それらに紐付けて「活かせること」「学んでいきたいこと」を具体的に盛り込むようにしましょう。

上記の例文とポイントを参考に、ぜひご自身の職務経歴書をブラッシュアップしてください。

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