懲戒解雇ってどういうこと？

ニュースで目にする「懲戒解雇」という言葉は「非常に悪いことをしたから」というニュアンスは伝わってきますが、具体的にどのようなものなのかをご紹介いたします。

■「懲戒解雇」とは何か

懲戒解雇とは事業主が会社の秩序を乱した労働者に対して課すことができる制裁罰の一つです。簡単に言えば「クビ」ということですが、実は懲戒解雇というものは労働者に一生ついて回るもので再就職の時に重大な不利益をもたらしてしまします。

●長期の無断欠席
●会社の金品横領
●飲酒運転等の重大事故や交通違反
●犯罪など法に抵触する行為で逮捕や起訴された場合

などの理由が懲戒解雇にあたります。

■転職活動における「懲戒解雇」のマイナスポイント

懲戒解雇はいわば労働に関するいわば極刑のようなものです。さらに懲戒解雇になると退職金は出ませんし、退職の予告などもありません。

それだけ会社側に損害を与えた、と言うことができるでしょう。そして懲戒解雇が拒否できるのは裁判だけです。

■もし懲戒解雇されてしまったら

懲戒解雇されても離職票はつきますが、この場合、退職理由には「重責解雇」と記されています。重責解雇は「懲戒解雇」のことを示す言葉です。失業保険も条件を満たしていれば取得することができます。

困ることいえば次の就職先を探す転職活動です。履歴書の「賞罰」欄に懲戒解雇について記載がなくても問題はありませんが、前職を辞めた理由を聞かれたときには偽りなく伝えることが求められます。

■会社は、簡単に懲戒解雇はできません

懲戒解雇は、会社の罰則の中で、最も重い処分です。就業規則上の規定、適正な手続き、解雇の合理的な理由がないと執行できません。もしも懲戒解雇されそうになっている場合や、懲戒解雇されてしまったという方は、その懲戒解雇が有効なものか等、各種機関に相談することも可能です。ご検討ください。