臨床心理士の年収って?
日本臨床心理士資格認定協会が認定する民間資格である「臨床心理士」。名称自体を耳にしたことはあるかもしれませんが、仕事内容や年収などはイメージできないかもしれませんね。そこで今回は、臨床心理士資格の取得方法や難易度、勉強方法、また就職先や転職先、年収についてご紹介します。ぜひ参考にしてください。
臨床心理士の資格を取得するには?
臨床心理士になるには日本臨床心理士資格認定協会の資格試験に合格しなければなりません。まず、受験に必要な資格(条件)をご紹介します。
●認定協会の指定大学院を修了(大学によっては修了後1年以上の実務が必要)
●臨床心理養成に関する専門職大学院を修了
●海外で指定大学院と同等以上の教育歴があり、修了後日本国内で2年以上の心理臨床経験
●医師免許取得後、2年以上の心理臨床経験
上記いずれかの受験資格を持つ人が1次試験を受験でき、合格者が2次試験の面接に臨めます。この2つに合格して臨床心理士になれるというわけですね。
臨床心理士の試験って難しいの?勉強の仕方は?
平均的な合格率は60%程度のようです。意外に高い合格率にみえますが、大学院で専門的な勉強をしてきた人たちが受験していることを考えると、やはり実情は厳しいところです。
勉強法としては、過去問を繰り返し解く、できるだけたくさん解くというのが定番。「赤本」を読み込み「青本」を解く、わからなかった問題は調べるというあたり、スタンダードな受験勉強といえるのではないでしょうか。
臨床心理士の活躍の場は?
臨床心理士はさまざまな場所で活躍しています。医療の領域では病院の心療内科や精神科、福祉方面では指導員や心理判定員として児童相談所や療育施設・福祉施設でさまざまな業務に携わっています。
また、教育の領域ではスクールカウンセラーとして各学校に配置されたり、大学や研究機関で研究職に就くことも。司法に関わる仕事としては家裁調査官や少年院・刑務所などの法務技官、保護観察所の保護観察官を務めることもあります。最近ではメンタルヘルスの相談室を置く企業もあり、一般企業としての臨床心理学の専門機関もあるようです。
臨床心理士の年収は?
活躍の場が広いだけに、年収も200~1000万円と幅があるようです。常勤や非常勤など勤務の形態や勤務先によっても違いますが、平均して年収300~500万円くらいの人が多くいくつかの職場をかけもちする人もいるようですね。
以上が、臨床心理についての解説です。日本臨床心理士会など関係団体では、臨床心理士の国家資格化を検討しています。それが実現すれば資格の社会的な信用度はさらに高まり、試験の難易度も上がるかもしれませんね。トレンドもチェックしておくようにしましょう。