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御社と貴社の読み方の違いから、使い分けのポイントまでをご紹介します。御社と貴社の使い分けは、ビジネスマナーとしても初歩的な内容。うっかり使い方を間違ってしまうことがないように、御社と貴社について正しく理解しておきましょう。

「御社」と「貴社」の使い分け│一般企業以外のケース、間違えやすい敬語も紹介!

「御社」と「貴社」の使い分け│一般企業以外のケース、間違えやすい敬語も紹介!

ここで問題です。履歴書や職務経歴書を書くとしたら、応募企業のことを「御社(おんしゃ)」と記載しますか?それとも「貴社(きしゃ)」と記載しますか?では、面接でのやり取りの際は…?

もしも「あれ、そういえばどちらが正しいんだっけ?」と迷ってしまう方はちょっとキケン。「御社」と「貴社」の使い分けはビジネスマナーの基本。間違えてしまうと企業側から「ビジネスマナーが身についていない」と悪印象を抱かれてしまうかもしれません。書類選考の段階でマイナスイメージを抱かれてしまうと内定への道もぐっと遠のいてしまいます。もったいないミスをしないように、この機会にしっかりと使い分け方を覚えておきましょう。

1.「御社」と「貴社」の違いについて解説!

ポイントは「話し言葉」か「書き言葉か」。

実は、使い分けのポイントはいたってシンプル。話し言葉で相手の会社を敬う場合が「御社」で、書き言葉の場合が「貴社」になります。つまり、面接や商談などの会話の中で使う場合は「御社」、履歴書などの書類で使う場合は「貴社」ということです。メールでやり取りする場合も、書き言葉に該当するため「貴社」を使用します。

面接の場合は…

御社は◎◎業界におけるリーディングカンパニーとして技術の進歩を牽引されてきました。私はこれまで◎◎の仕事をしてきたのですが、経験を活かして御社のさらなる成長に貢献していきたいと思います。

履歴書の場合は…

私が貴社の営業職を志望した理由は、貴社の誇る商材に魅力を感じたためです。より世の中へのインパクトの大きな仕事ができると考えました。

では、なぜこのような使い分けがなされるのでしょうか。「貴社の記者が汽車で帰社する」という例文にもあるように、「貴社」には同音異義語(同じ読み方で意味の違う言葉)がたくさんあります。そのため、口頭でのやり取りの際に「キシャが…」と言っても、どのキシャを指しているのか瞬時にはわかりませんよね。そのため、口頭でのやり取りでは「御社」を使うのが一般的です。

話し言葉の場合は「御」、書き言葉の場合は「貴」と覚えておくと便利かもしれませんね。日本語の使い方を誤ってしまうと、採用担当者にマイナスの印象を与えてしまう可能性はあります。「知らなかった」という方は、今のうちに理解しておきましょう。

2.あわせて知っておきたい!一般企業以外の特殊ケース

一般企業であれば「御社」「貴社」で対応できますが、一般企業以外の場合、特殊なケースも存在します。たとえば、銀行や信用金庫、社団法人、省庁などは固有のケースとなるので、しっかり覚えておきましょう。ちなみに「御」と「貴」の使い分けは同様で、話し言葉は「御」、書き言葉は「貴」となります。

銀行 「御行(おんこう)」「貴行(きこう)」
信用金庫 「御庫(おんこ)」「貴庫(貴庫)」
法人(社団法人、NPO法人など) 「御法人(おんほうじん)」「貴法人(きほうじん)」
財団法人 「御財団(おんざいだん)」「貴財団(きざいだん)」
○○法人○○会 「御会(おんかい)」「貴会(きかい)」
○○法人○○機構 「御機構(おんきこう)」「貴機構(ききこう)」
学校法人 「御校(おんこう)、御学園(おんがくえん)」「貴校(きこう)、貴学園(きがくえん)」
医療法人、病院 「御院(おんいん)」「貴院(きいん)」
省庁 「御省(おんしょう)、御庁(おんちょう)」「貴省(きしょう)、貴庁(きちょう)」
郵便局 「御局(おんきょく)」「貴局(ききょく)」

 

3.意外と知らない?間違えやすい丁寧語・謙譲語・尊敬語を紹介!

転職活動では、「御社」「貴社」以外にもビジネスマナーとして敬語が求められるシーンが多くあります。そこで、今一度敬語についての理解を深めておきましょう。一般的に、日本語における敬語表現は、丁寧語、尊敬語、謙譲語に分けられます。では、それぞれどのような使い方をすればいいのでしょうか?

  • 丁寧語:相手を問わず、表現を丁寧にするときに使用。
  • 尊敬語:相手を敬っているとき。相手を立てて表現するときに使用。(主語は相手)
  • 謙譲語:相手を敬っているとき。へりくだって自分を表現するときに使用。(主語は自分)

以下に、使用頻度の多い丁寧語、尊敬語、謙譲語一覧をまとめてみました。
ビジネスシーンでよく使用するものの、誤用している人も多いため、ご自身は間違っていないかチェックしてみましょう。

×「了解しました」……「承知しました」または「かしこまりました」
×「参考になりました」……「勉強になりました」
×「○○でよろしかったでしょうか?」……「○○でよろしいでしょうか?」
×「とんでもございません」……「とんでもないことです」または「とんでもないことでございます」
×「先方が○○と申されていました」……「先方が○○とおっしゃっていました」
×「お客様がお越しになりました」……「お客様がお見えになりました」
×「○○様はおられますか?」……「○○様はいらっしゃいますか?」
×「資料をご持参ください」……「資料をお持ちになってください」
×「(人事の○○を知っていますか?)はい、存じております」……「はい、存じ上げております」

せっかく志望度が高くても、言葉づかいがビジネスシーンに適していなかったらもったいないですよね。正しい日本語で選考に臨めるように、きちんとおさらいをしておきましょう。

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