面接でよくある質問対策
「最後に、何か質問はありますか?」―――面接担当者から、このような質問をされたことはありますか。エン・ジャパンが募集企業100社に、「中途採用の面接選考の際に、必ず聞く質問はありますか?」というアンケートをとってみたところ、実に96%の企業が「何か質問はありますか?」という質問だと回答。聞かれることの多い質問だといえるでしょう。しかし、応募者としては何を聞けばいいのかわからないというのがホンネ。そこで今回は、「何か質問はありますか?」と聞かれた際の回答例文をご紹介。面接の前に、一度目を通してみてください。
■なぜ面接で「何か質問はありますか?」と聞かれるのか。
回答例文をチェックする前に知っておいていただきたいのが、質問の意図です。面接担当者は、質問を通じて何を知りたいと考えているのでしょうか。
答えとして考えられるのは、2つ。
[1]何か自社に対して疑問や不安を抱いていないかを確認したいから。
[2]自社への興味の強さ・志望度の高さを再確認したいから。
しかし、[1]に関する回答だけで終わらせてしまうのはもったいない。[2]に関する回答をすれば、最後のアピールにもつながります。仮にそれまでのやり取りがうまくいってなかったとしても、回答次第では印象がガラっと変えることも可能です。逆に、「特にありません」はNG。志望度が低いのではないか、という印象を与えてしまう可能性があります。評価をアップさせるために、ぜひこのチャンスを活用しましょう。
■「何か質問はありますか?」への回答時のポイントと例文をご紹介。
POINT1|ホームページや会社案内・パンフレットに書かれていないことを聞こう。
・御社の現状と課題は何ですか?また、どのように課題を解決していこうとお考えですか?
・今後、どのような事業展開をお考えですか?
・なぜ御社の製品は国内トップクラスのシェアを誇っているのですか? etc
POINT2|面接担当者が、入社後の活躍をイメージできるような質問をしよう。
・入社できるとしたら、それまでに何を勉強しておけばよいでしょうか。
・社内の意見交換や情報共有はどのように行なわれているのでしょうか。
・現在活躍されている社員の方の特徴について教えてください。 etc
POINT3|面接担当者個人の考えを聞こう。
・なぜ○○さん(面接担当者)は、御社への入社を決めたのですか?
・○○さん(面接担当者)にとって、”仕事がデキる人”とはどのような人ですか?
・今の会社で良かったと思う瞬間とやめたくなる瞬間を教えてください。 etc
※質問するときに気をつけたいこと。
質問内容は、面接担当者によって変えるようにしましょう。たとえば、評価制度などであれば人事担当者、具体的な仕事内容については現場担当者、経営戦略については経営者や役員…というように、相手の立場をふまえて質問をすることが大切です。
■「何か質問はありますか?」へのNG回答例。
最後に、NG回答例をご紹介します。
●家賃補助はありますか?
⇒気になるところですが、この場面では避けるべき。興味があるのは仕事以外の部分なのかと思われてしまいます。
●売上はいくらですか?従業員数は何人ですか?
⇒企業ホームページやIR資料、求人広告を確認すればわかるような質問は避けましょう。事前準備ができない人だと思われてしまいます。
●私はこういう性格なのですが、うまくやっていけるでしょうか?
⇒面接は人生相談ではありません。TPOをわきまえることのできない子どもっぽい人だと思われてしまいます。
面接本番であわてないためにも、質問内容を事前に準備しておくことがおすすめです。事前準備のために企業研究をしていけば、自ずと疑問も生まれてくるかもしれません。仮に「何か質問はありますか?」という質問をされなくても、疑問があれば自ら聞いてしまえばいいのです。ぜひ面接前に質問を用意して、自己PRに役立てていただきたいと思います。
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