社会保険完備って何のこと?
各企業の求人情報でよく見かける『各種社会保険完備』。その具体的な中身は?と問われると、よく知らない…という方も多いのではないでしょうか。今回は、“各種”が指していること、またそれぞれの保険の内容について簡単にご紹介します。転職先を探す上で企業がどんな制度を整えているかは見ておきたいポイントの1つですが、それ以上に生活の様々な場面でどんな支援・サポートを受けることができるのかをあらかじめ知っておくことは大切なことです。ぜひ、知識と理解を深めておきましょう。
◎各種社会保険完備の“各種”とは?
各種社会保険とは、「雇用保険」、「労災保険」、「健康保険」、「厚生年金保険」の4種を指しています。様々な企業が、インターネット・雑誌・広告を介して求人情報を発信・提供していますが、一般的には『各種社会保険完備』と記載される場合は、上記の4種全てが備わっていることを指すケースが多いです。
◎雇用保険とは?
失業した際に、再就職先が見つかるまでの一定期間、失業給付金を受け取るための保険。働く意思のある人が支給の対象となるのが特徴で、実際に支給を受けとるためには、基本的に会社都合による失業の場合は6ヶ月間以上、自己都合による失業の場合は12ヶ月間以上雇用保険に入っていることが条件となります。
◎労災保険とは?
仕事中、または通勤途中にケガや病気をした時に、治療費や治療中の賃金を保障する保険。他の3種の保険は一定の割合を従業員の給与から控除されるのに対し、労災保険は全額企業の負担となるのが特徴です。
◎健康保険とは?
仕事以外でケガや病気をした時に、治療費の補填をしてくれる保険。加入すると「健康保険被保険者証」、通称“保険証”が交付されます。本人以外に、扶養している家族も一緒に加入できることが他の保険と違う点です。そのほか、病気や出産で会社を休まざるを得なくなった際に、一定期間の賃金を補填したり、一時金を支給するといったような仕組みもあります。
◎厚生年金保険とは?
年金の支給を受ける際に、国民年金に上乗せされる形で老齢年金が支給される保険。そのほか、万が一、障害を負うことがあった際に障害年金を、死亡の際に遺族年金が支給されるという仕組みもあります。
いかがでしたでしょうか。一見、むずかしく感じることも多い「保険」ですが、いずれも労働者の立場を守るための制度です。いざという時自分を、そして自分の身近な人を守ることにつながりますから、知識を持っておく、理解を深めておくことをオススメします。