出向と派遣って何が違うの?
よく似た言葉である「出向」と「派遣」。正確に両者の違いを理解しているという方は少ないかもしれませんね。そこで、今回は出向と派遣の違いについてわかりやすく解説。「違いを知らなかった」という方は、ぜひ参考にしてください。
■出向と派遣の違いとは?
さっそく、出向と派遣の違いについて説明します。
・出向とは、出向先とも労働契約を結び、かつ指揮命令権も出向先にある。
・派遣とは、労働契約はあくまで派遣元とだけ結び、指揮命令権が派遣先にある。
両者とも指揮命令権は業務を行なっている会社にあるという点で共通していますが、どこと労働契約を結んでいるかという点で違いがあるのです。
■出向と派遣の違いは「労働契約先」の違い。
出向は出向元との労働契約を結んだままにする場合と解消する場合の2パターンがありますが、いずれにせよ出向先と労働契約を必ず結ぶことになると理解してよいでしょう。
一方、派遣は派遣元との労働契約のみで、派遣先とは労働契約は結びません。従って給与等も派遣先からではなく、派遣元から支払われることになります。
■出向と派遣で、勤務期間などに違いってないの?
では勤務期間などで出向と派遣に違いはないでしょうか。出向は実質的に出向元の正社員のような立場ですので、管理職等になれば残業代等支給されずに業務責任を全うする必要が生じる可能性があります。
また、期間は出向が一般的に1年以上の長期に及ぶのに対し、派遣は場合によっては1ヶ月など短期での更新が基本です。また派遣社員が管理職を務めることは、ほとんどありません。残業が必要な場合は、残業代に相当する費用を派遣元に支払う必要がある等のルールがあります。
出向や派遣の違いをシンプルに説明すると、出向は「出向先の社員」、派遣は「派遣元の(契約)社員」ということになります。似ているようで違う両者ですが、ご理解いただけたでしょうか?派遣社員の求人に応募する場合や、在籍出向の求人に応募する場合などは、ぜひ思い出してくださいね。