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応募先の企業に面接の機会をもらう切符が履歴書。ただ、空白期間があると、マイナスの印象を与えてしまうのではないかと不安に思われるかもしれません。そんな方向けに、空白期間をプラスの印象に変える履歴書の書き方を紹介。空白期間のケース別で例文を公開しています。

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応募先の企業に面接の機会をもらう切符が履歴書。ただ、空白期間があると、マイナスの印象を与えてしまうのではないかと不安に思われるかもしれません。そんな方向けに、空白期間をプラスの印象に変える履歴書の書き方を紹介。空白期間のケース別で例文を公開しています。
2018/02/26

職歴の空白期間、どう履歴書に書く?|空白期間のイメージを、マイナスからプラスに変える書き方

職歴の空白期間、どう履歴書に書く?|空白期間のイメージを、マイナスからプラスに変える書き方

応募先の企業に面接の機会をもらう切符が履歴書です。ただ、“働いていない”という空白期間が職歴にあると、採用担当者にマイナスの印象を与えてしまうのではないかと不安に思われるかもしれません。隠せない事実だけに、どのように説明すればいいのかと書き方に悩むこともあるでしょう。そんな方向けに、空白期間をプラスの印象に変える履歴書の書き方を紹介。書き方の工夫で、アピール材料とすることもできるんです。空白期間のケース別で例文を公開していますので、ぜひ参考にしてみてください。

1.空白期間がある場合の履歴書の書き方。

空白期間が不利にならない?

一般的に、空白期間というのは、就業していない期間のことを指します。履歴書にはすべての職歴を記載する必要があるので、空白期間があることをごまかすことはできません。ウソを書いてしまうと、最悪の場合には経歴詐称として、内定取り消しとなる可能性があります。たとえ、空白期間があっても正直に記載しましょう。

「働いていない期間」が履歴書上で明らかになるため、受け取る側の採用担当者にとって少なからずマイナスなイメージを持たれてしまうのも事実です。ただ、空白期間があるから採用されない訳ではありません。前向きの理由を説明できれば、有利に働くことも十分にありえます。履歴書の職歴欄の項目で空白期間を端的に記載して、自己PR欄などで前向きな姿勢を伝えましょう。

自分で「空白期間=ブランク」と捉えないように。

職務経歴上では空白の期間とはなりますが、きっと何もしていなかった訳ではないと思います。「語学留学していた」「家族の介護にあたっていた」「資格取得を目指していた」「公務員試験の勉強をしていた」「転職活動に専念していた」など、何かしらの目的があって“働かない”という選択肢を選んだのではないでしょうか。そう考えると、自分自身にとってのブランクにはならないはずです。空白期間があることを自分でマイナスに捉えてしまっては、採用担当者にも伝わり、いい印象を与えません。

空白期間は、肯定することが大事です。「空白期間は新しい環境で働くための準備期間だった」と自分自身がプラスに考えてください。その上で前向きな姿勢を示すことでモチベーションの高さを伝えましょう。採用担当者は応募者がどれくらいの働くモチベーションを持っているのかを見ているため、アピールとして有効な材料になります。

空白期間で得たことをセットでアピール。

履歴書の種類にもよりますが、自由に記載できる箇所が設けられているものもあります。なければ、自己PR欄を活用することがオススメです。そこに、空白期間がプラスに働くようにアピールできることを書きましょう。

たとえば資格の取得を目指していたのなら、「資格を取得しようと考えた目的」「資格の勉強で得た知識」「取得した資格で活かしたいこと」などを記載。単に資格を取得した事実だけでは、あなたの前向きな考えが伝わりきりませんからね。

また、志望動機につなげられると尚良し。未経験の職種にチャレンジする場合には、意欲をアピールすることが大切です。本気で就業したいという意欲がしっかり伝わるようにしましょう。

空白期間のケース別の書き方を紹介。

様々な理由があって空白期間となっていると思います。その中でも、以下では語学留学や家族の介護により空白期間となったケースの書き方を紹介。ぜひ、履歴書を作る際に参考にしてみてください。

CASE①/語学留学していた場合

【職歴欄の書き方例】

平成27年4月 ○○株式会社 入社
平成28年3月 一身上の都合により退職
平成28年4月 英語を学ぶため、オーストラリアに1年間留学

【自己PRの書き方例】

前職は、ホテルのフロントスタッフです。観光地から近い場所に立地していたこともあり、海外からの観光客が多く宿泊されるホテルでした。
宿泊される外国人の方から質問されるなど、語学に触れる機会が多く、次第に本格的に語学を習いたいという気持ちが強くなっていきました。
そこで、語学スキルを早期に向上させるため、語学留学を目的に退職。1年間、オーストラリアに留学して英語を学びました。
留学先では自ら英語を使う機会を増やすために、現地の人と積極的に交流。語学学校だけではなく、自主的に勉強し、覚えたことを実践で使う環境をつくったことで3ヶ月が経った頃には日常会話レベルであれば問題なく対応できるようになりました。
留学を通して、私は語学力のアップだけでなく、主体的に学びに行く行動力も養えたと自負しています。海外営業の仕事の経験はありませんが、行動力を発揮して早期のひとり立ちを目指し、貴社の発展に貢献したいと思います。

 

CASE②/家族の介護にあたっていた場合

【職歴欄の書き方例】

平成26年4月 ○○株式会社 入社
平成27年10月 母の介護に専念するため退職

【自己PRの書き方例】

学校卒業後は、アパレルショップの販売スタッフとして就職しました。その後、1年半後に退職。母が体調を崩し、介護に専念することになったためです。
母を少しでも安心させてあげたい。その思いで、私は何冊も本を読み、独学で介護について勉強しました。食事や歩行の介助など学んだことを実際に取り入れていくことで、母にストレスをかけずに接することができるようになり、介護の大切さと大変さを実感しました。また、介護を辛く感じなかったのは、母が体力的にも精神的にも徐々に良くなっていく姿が私のモチベーションを保つ源になったからだと思います。
母が復調するまでの2年間は私にとって貴重な経験です。この経験を通し、介護を必要とする方の力になりたいと強く考えるようになりました。実際に家族の介護を体験したことは、貴社の介護スタッフで活かせるものと考えています。

空白期間の長さで対策が変わる?

これまでにもお伝えした通り、空白期間があっても前向きな姿勢をみせることができれば、そこまでマイナスの印象を与えることはありません。これは、空白期間が長くても同じ。1年や2年といった長期間の空白があっても、新しい仕事に就くための準備期間と捉えて、ぜひアピールできるようにしましょう。ただ、空白期間が短いほうが採用担当者に与えるマイナスイメージは軽減されますのも事実です。期間の長さによって対策が変わってきますので、参考にしてみてください。

1ヶ月以内

1ヶ月以内であれば、「空白期間がある・・・」と不安になる必要はありません。担当業務の引き継ぎ、引越しの手続きなどで忙しく、在職中に転職活動を行なうことが難しいという状況になっていても珍しいことではないからです。また、退職して落ち着いてから転職活動をはじめてすぐに決まる訳でもありません。転職サイトに登録する。求人を探す。応募先を決める。履歴書・職務経歴書を書く。希望にあう求人に応募する。ここまでに至るまでにも時間がかかります。退職してから転職をはじめて、現在活動中であることを伝えれば、採用担当者も十分に理解してくれるでしょう。

3ヶ月以内

2~3ヶ月程度であれば、1ヶ月の空白期間の場合と採用担当者に与える印象は大きく変らないでしょう。自分の希望・能力などにあうかどうかをしっかり吟味して、納得できる形で終えられるように転職活動が長くなっていることを伝えれば、マイナスの印象を与えることなく状況を理解してもらえると思います。また、転職活動と並行して取り組んでいることがあれば、アピール材料として使うことが有効です。新しい業界・職種の仕事にチャレンジするために、「週に1回講座に通っている」「毎日2時間、独学で勉強している」「実家の飲食店を手伝い、接客スキルを磨いている」など、ぜひ働く意欲をアピールしてください。

半年以上

半年以上ともになると、採用担当者には空白期間という印象が強く残ってしまいます。そのため、「転職活動にこだわって長くなっている」という理由だけでは難しいでしょう。「自分の将来のために、あえて空白期間をつくる必要があった」「結果として空白期間が長くなっているものの、自分を成長させる機会となっている」という前向きな姿勢を伝え、マイナスイメージをプラスに変える働きかけが必要となります。

たとえば、経理にチャレンジしたくて簿記を勉強していたというのもアリ。単に資格を取得した事実を明記するのではなく、取得に向けた思いや行動をあわせて伝えることが大切です。「なぜ、経理を目指そうと思ったのか」「簿記を取るためにどんな行動(勉強)をしたのか」「行動して得られた知識は何か」「簿記を経理の仕事でどのように活かしたいのか」などの内容を盛り込むとより説得力のある前向きな姿勢が伝わるでしょう。

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