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けんすうの履歴書|サービスを作って、作って、作って、古川健介が追い続ける「成果」

「けんすう」こと古川健介さんの履歴書を、深掘りインタビュー。学生時代、リクルート、nanapi、新サービス「アル」にいたるまで、サービスづくりに没頭してきたキャリアを、けんすうさんが振り返ります。履歴書から見える、けんすうさんの考える「成果」とは?

古川健介さんアイキャッチ

10代でインターネットサービス運用者。新卒でリクルートに入社し、その後、起業。やがて生活のハウツーが集まる「nanapi」を立ち上げるーー。

「けんすう」の愛称で知られる古川健介(ふるかわ・けんすけ/ @kensuuさんの履歴書は、あまりにも鮮やかです。ご自身の履歴を振り返ってもらったとき、私たちは華麗な成功の舞台裏と、手練手管が聞けるのだろう、と期待します。しかし、いざ本人に聞いてみると、期待とは裏腹に「自分はまだなにも成果を出せていない」とさらりと答えます。

では、けんすうさんにとっての、「成果」とは一体なんでしょうか。会社員時代から起業家時代にいたるまで、「失敗ばかりだった」と自分を表するけんすうさんに、もがきまくった「これまで」のお話を聞きました。

古川健介さん履歴書

ライブドアの採用面接が一転、M&A交渉の場に。けんすうさんインターネット好き学生時代

古川健介さんプロフィール

古川健介さん:1981年生まれ。浪人時代に受験情報掲示板「ミルクカフェ」を開設。その後、学生時代には掲示板システム「したらばJBBS」を運用するメディアクリップの社長に就任。同システムは後にライブドア社に売却。新卒でリクルートに入社し、同社在職中の2007年にロケットスタート社(2012年にnanapiに社名変更)を起業し、2009年にはnananpiをローンチする。2014年にnananpiをKDDIへM&Aし、翌2015年にKDDI傘下に設立されたSupeship社の取締役に就任する。現在はSupeship社のシードインキュベートディレクターを担当しつつ、2019年1月にローンチしたマンガ情報共有サービス「アル」を手がける。

ーーまずは、古川さんにとって、社会人、働き手としての起承転ってどのような瞬間だったと思いますか。

いまでも「起」だと思っています。「承」とか「転」はまだ先のことなのか、と。

ーーなるほど。ここで早速ご記入いただいたグラフを見てみると……。

古川健介さんキャリアグラフ1

ーー全体的に、なんというか、低いですよね(笑)。

そうですね(笑)。自分を振り返って、大きな成功とかないよな、と思うんです。

大きな売り上げをつくった、というわけでもなかったですし。そもそもビジネスってなんだろう、と考えると、サービスを運営して大きくして、そこから初めてビジネスが生まれるという順番だと思うんです。その意味で、僕はまだ「ビジネス」にたどり着けていないんじゃないかな……。

ーーけんすうさんは「インターネットと出会い、おそらくずっと自分はインターネットに関わっていくのだろう」と衝撃を受けたそうですね。最初に触れたWebサイトを覚えていますか。

いやー、さすがに覚えていないですね……。でも、16歳くらいだったと思いますけれど、初めてインターネットに触れて、「これはめちゃくちゃすごいな!」と感じたのは覚えています。

それ以前はマスメディアしか知らなかったんですけど、「www」という空間をのぞくとアングラなサイトとかあって、絶対にテレビや雑誌にはない情報がある。しかも、世界中のどんなサイトにも自由に行ける。こんな体験に感動しましたね。

古川健介さん横顔

ーーインターネットにはまって、ご自身でミルクカフェというコミュニティ運営を手がけ、その後、学生時代にレンタル掲示板システムの「したらば」を運用するメディアクリップという会社の社長を務められています。これは学生起業、という位置づけだったのですか。

いや、それもやりたくてやったわけじゃないんです。当時「2ちゃんねる」を運営していた西村博之さんらとつながりがあったのですが、彼らが「2ちゃんねる」のレンタル掲示板の「JBBS」というサービスを会社化しようと考えていたんです。

で、仲間内で「最も社長とかに向いてなさそうなやつを社長にしよう」という思惑があって、選ばれたのがなぜか僕だったという(笑)。

ーーいやいや社長になったのですか。

進んで社長になったわけではないですね。ただ、コミュニティを一人で運営していて、“ユーザーさんの発信する情報が集まる場所”を大きくしていく上で、いろいろな壁にぶち当たっていたんです。

自分一人で運営をやっていると、管理する範囲にも自ずと限界が生まれますよね。加えて、人を雇って管理範囲を大きくしようにも、その余裕はない。こういった課題を打破するのは、一人の管理人がすべてを管理するのではない、分散化した掲示板の集合体のようなものが必要だと思っていたんです。

その点、「したらば」はレンタル掲示板で、まさにさまざまな掲示板の集合体です。こうしたメディアに関わりたい、という思いはありましたね。

ーーその後、「したらば」というサービスはライブドアに売却されていますよね。

実は、僕ライブドアに就職活動していたんですよ。そして面接してもらったんですけど、そこになぜか別の方が入ってきて、「面接はもういいから。それよりも、『したらば』を売ってくれないか」と言われて。採用面接がなぜかM&Aの交渉の場になってしまったんです(笑)。

ーーえー!

そして「したらば」を事業譲渡して、そのまま僕はライブドアでバイトをするんですけど、確か時給で考えると710円くらい。ほぼ、当時の最低賃金だったと思います。

ーーそのままライブドアに就職しようとは思わなかったのですか。

当時のライブドアって、技術面でも戦略面でも、あらゆる意味でめちゃくちゃハイレベルな会社だったんです。堀江貴文さんとも近くで仕事をさせてもらいましたけれど、とてもじゃないけど、僕なんかではついていけない会社です。

けんすうさんの仕事観に影響を与えたマンガはこれ!

現在、マンガ情報共有サービス「アル」を運営するけんすうさんに、仕事をしていく上で影響を受けた作品をピックアップしてもらいました。まずは、リクルート時代に熱中したのは……

G戦場ヘヴンズドア 著:日本橋ヨヲコ 刊:小学館

けんすうさんが「ものづくりにかける熱量に圧倒された」と語るのがこちらの作品。小説家志望の堺田町蔵、マンガ家としての天性の才能を持つ長谷川鉄男の2人の高校生が、マンガづくりを通して魂を通わせ、ぶつかりあいつつ成長してく様が描かれます。

「もしお前がもう一度…オレを震えさせてくれるのなら、この世界で、一緒に汚れてやる。」「かわいそうになあ。気づいちゃったんだよなあ、誰も生き急げなんて言ってくれないことに。」など、マンガづくりにすべてを懸ける登場人物たちのグッツグツに熱いセリフの応酬は、なにかを作りたいと野望を燃やす方必読です。

リクルートで経験した失敗と成功。そして「戦略」の重要性

古川健介さん正面

ーーそしてリクルートに新卒で入社されたと。ネット企業に入りたかった、と言われていましたが、当時のリクルートにはあまりネット企業としてのイメージはなかったのでは。

そうですね。ただ、求人サービスや住宅情報、Hotpepperなどをやっていたので、リクルートの“人と情報をマッチングする”という土壌は気になっていたんです。あと、ネットに特化した会社でなかったので、リクルートなら自分がそれまでやっていたインターネット上での経験が武器になりそうだと思ったんです。

ーーリクルートではどんなお仕事をされていたんですか。

最初の頃にやったのは、「ドコイク?」という、地図サービスのPC版のプロデューサーでしたね。地図上で特定の場所を検索すると、カフェとか美容院とか、スポット情報が表示される、みたいなサービスです。

他にも、「ブログウォッチャー」というユーザーが作ったコンテンツを検索できるサービスなんかにも関わったのですが、まあ、いずれもダメでした(笑)。やはり戦略が大事なんだな、と思いましたね。

ーー戦略ってどういう意味でしょうか。

僕は戦略を「でかい企業がまだやっていない一点にリソースを集中して、テコの原理のように成果を上げること」と理解しているんです。Googleみたいな巨人が攻めてきている検索や地図サービスのような領域で勝負するのは悪手なんです。

たとえリクルートであっても、Googleがとんでもないお金や技術といったリソースを使って勝負している領域に攻めていって、少ないリソースで戦おうとしても基本的に勝てるわけがないんです。だったら、Googleが手がけていない領域に持てるリソースを集中して勝負する方がいいのかなあ、と。

ーーリクルート時代にその“戦略”がはまった仕事はなかったのですか。

「ザッピング(thatsping)」というブログウォッチャー内のサービスは上手くいきましたね。すごく簡単に説明すると、Googleの検索結果を利用して、例えば「ハワイ旅行」という検索ワードでよく読まれているブログのランキングページを自動生成するんです。そして生成された膨大なランキングページ自体もよく読まれるようになり、その先にあるブログにもさらに多くのトラフィックが生まれる、という仕組みです。

正直言って4時間くらいで実装できたサービスですが、かけた開発費と得られた効果を並べてみると、ザッピングはブログウォッチャーの売り上げにそこそこ貢献したと思いますよ。

ーーなるほど。いろんなチャレンジや学びがあって、充実していると感じるのですが、リクルートに入社してからグラフは低いままですね。

古川健介さんキャリアグラフ2

成果が出ていませんでいたからね。「ドコイク?」がGoogle マップみたいなサービスに成長していたら、それは成果と言ってもいいと思いますけれど、そうではないですし。

ーー「ザッピング」は成果と言っていいのではないでしょうか。

「ザッピング」はビジネスというか、ハックに近いんですよ。Googleの未成熟だった部分を突いてトラフィックを稼いでいるだけであって、僕はそれは「成果」とは呼べないと思うんです。

ーーでは、古川さんにとって「成果」ってどのようなものなのでしょうか。

そうですね……、例えばウィキペディアがある日いきなりなくなったら、多くの人がそこそこ困りますよね。つまりウィキペディアは人々の生活を変えたと言っていいと思います。でも、「ザッピング」がなくなっても誰も悲しまない。その意味で売上があっても、ウィキペディアのように多くの人が使ってくれる「価値」がないんです。

ーーそういった「価値」こそが「成果」だと。

多くの人が使ってくれるサービスを生み出したい、という思いは若い頃から一貫して持っていましたね。「したらば」をライブドアに売ったのも、ライブドアがYahoo!のような大きなポータルを作りたいという構想を持っていたからですし、リクルートに入ったのも、リクルートならYahoo!と勝負できるような価値あるものを作れるという予感があったからです。

nanapiが数的成功を収めても、それは成果ではない

ーーリクルート在職中にnanapiの前進であるロケットスタート社を起業されています。起業以降もグラフは低いままですが、これはいま語られた「価値」が生み出せていないと感じるからですか。

生み出せていないんじゃないですかね。できたらよかったんですけど(笑)。

ーー起業当時から、nanapiのような生活のハウツーが集まるメディアサービスを作ろうと思っていたのですか。

いや、なにもイメージはなかったんですよ。とりあえず会社だけ作ってみようと思って(笑)。なにを思ったのか、起業当初はキャラクターグッズを売ろうと思っていたんですよ。

古川健介さん横顔2

ーーnanapiと全然違うじゃないですか(笑)。

なんでキャラグッズにしようと思ったんだろう……。多分考えすぎて訳わかんなくなっていたんだと思いますよ。実は僕のアイコン(ロケスタくん)は当時売り出したキャラクターで、いざ商品をリリースしてみたら、僕とキャラデザイナーの2人しか買わなくて、これはダメだ、と(笑)。

ただ、起業して成功する確率は15%ほどだと資料で目にして、なにか結果が出るまでは8個くらいはサービスを作らないといけないんだろうなと思っていたので、いろいろ作りましたよ。

ーーどんなサービスがあったんですか。

ポエムサービスとか作っていました。あとは、僕が作ったのではないですが、ネット上でピアノが弾けて、知らない人と連弾も楽しめる「eピアノ」というサービスや、誰かがなにか質問すると、他のユーザーがこっくりさん方式で回答してくれる「こっくりさん.jp」なども会社名義で出しました。いま思えばかなりシュールですね(笑)。

eピアノキャプチャ

▲「eピアノ」はいまも稼働中(運営者は古川氏とは異なる)。なお、筆者が実際にeピアノに参加してみたところ、見知らぬ誰かがピアノを弾いており、演奏を聴かせてもらいつつ、コミュニケーションが楽しめた。わりと本気でオススメ。

ーーとても失礼な質問なのですが、当時はそういったサービスが「多くの人が使ってくれるサービス」になると思っていたのですよね。

そうですよ。ただ、深夜番組のノリの企画でサービスを作っても長期的にヒットしない、という学びは得られましたね。

ーー生活のハウツーをユーザーが共有する「nanapi」は、そういったサービスとはだいぶ毛色が違いますよね。「nanapi」のアイデアはどこから得たのでしょうか。

実はアイデア自体は僕が考えたものではなく、エンジェル投資家の小澤隆生さん*1が「ハウツー情報が集まるウィキペディアのようなサイトを作りたい」という相談をもらって、「面白そうなので、それは僕らがやります」と。

ーーこれも失礼な質問ですが、他の方のアイデアに乗る、ということに抵抗はなかったのでしょうか。

アイデア自体には、2000円くらいの価値しかないと思うんです。アイデアを形にして、やり続ける方がめっちゃ大変なんですよ。ハウツーのウィキペディアを作ろうと思っても、作り方は無数にあるわけです。

それに、さっきも言ったとおり、結果を出すには8個くらいはサービスを出さないといけないと思っていたので、nanapiというサービスも「8個のうちのひとつ」くらいに考えていて、とりあえずやってみようか、という感覚だったと思います。

だから、nanapi立ち上げ当時の資料を振り返ってみると、サービスをローンチして3ヶ月以内に月間100万PV達成が目標と書いてあります。達成できなかったら止めるつもりでした。

nanapi事業計画

▲nanapiの創業前の資料には言葉の通り「フェーズ1の目標は月間100万PV」とある。また、他のページには「日本語のハウツーサイトはまだ参入余地がある」という記述が見られるが、巨人がいないところにリソースを集中する、というけんすうさんの戦略が垣間見える。

ーーその目標は達成できたのですか。

たしか、100万PVはローンチして3日で達成しましたね。

ーー3日で!その後、ローンチから3年弱で月間1000万PVを達成されていますが、こうした数的な結果が出ていても、けんすうさんにとっては「成果が出ていない」という認識なのですか。

1記事1記事のPVが積み上がった結果、メディア全体の数字は伸びましたが、ユーザーから見たときに、nanapiに掲載されているハウツー記事は、Googleの検索結果やTwitterで流れてきて、たまたま見たサイトの記事という認識でしかないと思います。

ただ、他のサービス、例えばFacebookを使っているユーザーは「自身がFacebookを使っている」と認識していますよね。nanapiはユーザーにとってFacebookのように認識してもらえなかった。ですから1000万PVに達しても、その数字は全然インパクトのあるものではないんですよ。

ーーnanapiというメディアをユーザーが認識した上で、ハウツー情報を探すユーザーが増えていれば、それは成果と考えられるのでしょうか。

そうですね。料理のレシピを探す人はまずクックパッドで探すと思いますが、nanapiではそこまでいけなかった、という認識です。

自分の「ラスト1周」をマンガサービスでチャレンジする理由

古川健介さん横顔3

ーーその後、nanapiはKDDIに売却されています。そしてけんすうさんはKDDI傘下のSupership社の取締役に就任されています。なぜ、KDDIに加わろうと思ったのでしょうか。

それは、先にお伝えした「多くの人に使ってもらえるサービスを作りたい」という思いがあったからです。KDDIという大きな会社と組むことで、Yahoo!のような大きな存在とも勝負できるサービスを作れると考えたんです。

ーーただ、Supership社時代も依然としてグラフは低いままですね……。

古川健介さんキャリアグラフ3

誤解のないように補足しておくと、Supershipの仕事を嫌々やっていたわけではありませんよ(笑)。ただ、僕自身はユーザーからの期待、KDDIからの期待、双方の期待に応えることができなかったんです。KDDIと共に挑んだのは「スマホにおけるYahoo!JAPANのようなポータルを実現し、ユーザーとの大きな接点を作り上げる」、という構想*2だったのですが、結論としては、目的を達することができなかった。

Supership社自体はその後、さまざまなチャレンジをして広告ビジネスを展開し、それは大きな利益を上げています。ですからSupership自体は成功したと言えますが、僕に期待されていたもの、つまりユーザーとの大きな接点を構築することはできなかったんです。僕の力不足です。

けんすうさんの仕事観に影響を与えたマンガはこれ!

続いて紹介していただいたのは、けんすうさんが「人生で大事なことが全部書いてある」と語るこちらの作品。

ONE OUTS 著:甲斐谷忍 刊:集英社

主人公の渡久地東亜は120km/hほどのストレートしか投げられない投手ですが、賭け野球で鍛えた勘と洞察力を武器に、「心理戦としての野球」で強敵を撃破していきます。

「弱みを克服するのではなく、弱みを自分のカードとして活用して、強敵に勝つ、のような考え方にしびれます」と教えてくれる本作は、Supershipで社員研修の資料にもしていたほどだそう。

ーー現在は、Supership社の仕事とは別に、ご自身が代表となりマンガの感想や見どころをユーザーが投稿できるサービス「アル」を手がけていらっしゃいますね。

実は、マンガに関わるサービスを手がけるつもりはまったくなく、EC関連のサービスを準備していたんですよ(笑)。ただ、漫画村問題の後に、あるマンガ業界の方に「インターネットでマンガをどうやって見せていったらいいのか分からない」と相談されたんです。

本当は適任な方を紹介しようと思っていたのですが、「マンガに愛着があって、インターネットのことをある程度知っていて、すぐにフルコミットできる人って自分だよな」と考えて、じゃあ自分でやりますと。

ーーけんすうさんは事あるごとにマンガに関するトピックスを語られていたので、マンガ関連のサービスをリリースする、というのは、なんというか納得感があります。

日本の人口減少がこのまま進んでいけば、国内のマンガのマーケットも減少していってしまいます。何も手を打たなければ、マンガって衰退していく可能性が結構あると思うんです。だれかが手を打たないと、やばいなと考えたのも「アル」を始めた理由の一つです。

ーー使命感のようなものがあったのでしょうか。

そこまで強い言葉ではないかもしれませんが、マンガという自分の好きなものに関わりつつ、世の中のためになるのであれば、やってみようかなという感覚はありますね。年齢的にも、なにかチャレンジをするのであれば、「アル」がラスト1周になるかもしれませんし。

ーーラスト1周ってどういうことですか。

GREEの田中さんと話したんですが、たとえばZOZOTOWNだっていまのような成果を上げるまでに20年くらいかかっているわけですよね。いま37歳の僕にとって、あと20年、自分のリソースを集中させると考えたら、これがラスト1周になると思って「アル」に取り組んでいるんです。

ーーこれまで成果を出せてこれなかったからグラフは低い、とおっしゃっていました。最後の質問なのですが、「アル」での成果ってどのようなものでしょうか。

アルの成果はすごくシンプルで、短期的には「マンガがめっちゃ売れること」です。そして長期的には「マンガ業界がきちんと潤って、面白いマンガが生み出され続ける仕組み」をつくり出すことですね。

ーーありがとうございました。

撮影:小野奈那子

*1:現、ヤフー株式会社 執行役員 ショッピングカンパニー長

*2:Syn.(シンドット)と呼ばれるプロジェクト。nanapiの他、複数のメディアやサービスが連携し、Syn.内でユーザーのニーズに即したサービスを提供することを目的とした。2018年7月にサービス終了。