取材から受けた会社の印象
突然ですが、サンマルクではどの店舗にもレジが1台しかないのをご存知でしょうか。実はこれも、同社のこだわりの1つなのです。お客さまを待たせないためには、レジの台数を増やすのが一般的。しかし同社では、提供スピードよりも、心を込めて淹れたコーヒーの味で差別化を図ることを選びました。ところが、コーヒーを淹れるのに時間がかかる分、お客さまを待たせる時間が増えてしまう…。そこで考えられたのが、レジを店の一番奥に設置し、その間に焼き立てパンをズラリと並べること。コーヒーを待つ間にパンを選んでもらうという、今ではお馴染みのスタイルです。もともとレストランとしてスタートした企業でしたから、この仕組みは自慢のパンをお客さまに知っていただく機会にも繋がったのだとか。お客さまを第一に考える同社らしい発想だと感じると共に、競争の激しいカフェ業界で生き残っていくためには、こうした戦略が欠かせないのだろうと感じました。
この仕事のやりがい&厳しさ
やりがい店舗で働いているのは、学生アルバイトやパートスタッフの方が中心です。社員が1~2名となるため、一緒に働くメンバーの成長を支えるのも、社員の大切な役目。コーヒーの淹れ方やフードの作り方は研修で習った通りにできているか?忙しさで笑顔を忘れてしまっていないか?など、当たり前のことを当たり前にできている状態を目指します。実はそれが、お客さまの喜びに繋がっていることも多いもの。「いつも美味しいコーヒーをありがとう」「あなたの接客、とても気持ちがいいわ」などメンバーがお客さまから褒められている姿を見るたびに、自分のことのように嬉しくなるそうです。また、サンマルクで学んだことを就職活動で活かした学生が無事に内定を獲得できた時などは、自分の仕事がメンバーのプラスになっているという実感を得られるでしょう。
厳しさ新店舗立ち上げの際は、わずか3ヶ月で店舗運営に関するすべてを現場スタッフに浸透させなくてはなりません。アルバイトやパートスタッフであっても、本部研修で一通りの業務は身につけた状態で配属されますが、最初に習ったことを守り続けられるかどうかは店舗の社員にかかっています。それが実現できなければ、接客のクオリティ低下やひいては売上低下に繋がってしまう可能性も。そうなれば新店立ち上げは失敗に終わります。会社の損失と常に隣り合わせという覚悟が必要なため、プレッシャーを感じることが多々あるでしょう。
この仕事の向き&不向き
向いている人店舗運営に関わる幅広い仕事を担当します。コーヒーや紅茶、パンが好きだという方、カフェが好きな方、イチから新しいお店をつくりあげることに興味がある方に向いているでしょう。店長経験後はスーパーバイザーや経営幹部を目指していただきたいと考えていますので、「目標」や「やりたいこと」「なりたい姿」を持っていらっしゃる方にピッタリです。
向いていない人店舗で働く様々なスタッフと協力し、皆でより良いお店をつくっていくことが重要です。チームワークを大切にできない方、人をまとめることに抵抗のある方には向いていません。