2017/11/9

もう一度、福祉の仕事を。
背中を押してくれたのは、求人に書かれた一言でした。

鈴木 加奈子さんの転職体験記
前職福祉支援スタッフ
現職福祉支援スタッフ
鈴木 加奈子(26歳)
Kanako Suzuki
  • 応募社数9
  • 面接社数6
  • 転職までにかかった期間年~1
この体験記のポイント
  • 誰かの役に立ちたいと就いた福祉の仕事。一人ひとりの気持ちにより添えず、時間に追われる日々。
  • 転職を機に別の仕事に就こうと思うも、何が良いのか分からず絞り込めない。
  • 一つの求人原稿が目に留まる。ここなら自分の思い描いた支援ができると入社を決意する。

一人ひとりの気持ちにより添えない。時間に追われる環境。

大学を卒業して最初に選んだ仕事は、福祉の仕事です。大学では教育関連の勉強をしていたこともあって、将来は誰かに教えたり、人の役に立てる仕事に就けたら…と思っていたんです。

私が勤めていたのは知的障がい者の支援施設で、食事や着替え、排泄などの日常生活のお手伝いをしていました。ここは、それなりに大きな施設で、入所している方と通われている方を合わせるとだいたい100名ほど。そこから、1グループ10名~20名に分かれて決められたスケジュールで1日を過ごしていきます。基本的に集団行動が大前提なので、そうなると一人ひとりの気持ちや感情よりも、時間どおりに物事を進めていくことが第一優先になってしまうことが多くて。たとえば、散歩の時間になったのでみんなで出かける準備をするけれど、どうしても散歩の気分になれず怒ってしまう方がいる。ご飯が食べたくない方にも、時間だからと食べてもらわないといけない…。

スタッフである私も、常に時間に追われていて心に余裕が持てない状態で。話しかけられても、きちんと対応できず「ちょっと急いでいるから、また後でね」と伝えてしまうことも多くありました。せっかくコミュニケーションを取ろうとしてくれていたのに…と、後になって落ち込んでしまうことも多々ありました。自分がやりたい仕事なのかな、と疑問に思うことはありましたが、新卒で入った会社ですし、すぐに辞めることはしませんでした。とにかく3年は頑張ろうとなんとか乗り切ったものの、3年経っても違和感を消すことができず、転職を考えるようになったんです。

福祉以外の仕事を探すも、何がやりたいのか分からなくなった。

転職活動を始めたとき、実は福祉以外の仕事をしようと思っていました。希望に胸を膨らませて始めた仕事ではありましたが、自分が思い描いていたものとは違っていて、辛い経験もたくさんありましたしね。転職を機に違う仕事をするのもありかな…と思っていたんです。なので、まずはいくつかの求人サイトに登録し、さまざまな原稿をチェック。そのとき興味を持って応募したのは不動産業界、病院の事務、化粧品メーカーの事務、エステティシャン…など。いま振り返ってみると、本当にいろいろですね(笑)。たくさんの求人を見ているうちに何をしたらいいのか迷ってしまって。土日休みが良いなとか、手に職をつけたいなとか、仕事選びで一番大事にしたいものが何か分からなくなってしまっていたんだと思います。

また、当時、私は栃木に住んでいましたのですが、転職を機に東京で働くことも考えていたので、面接のために東京に行くこともあって。休みの日に面接を入れてはいましたが、片道2時間ぐらいかけて面接に行くのはなかなかハードでした。あ、思い返せば夜勤明けに、そのまま電車に乗って…なんてこともありましたね(笑)。

求人に書かれた一言をみて、もう一度福祉の仕事をしようと思った。

福祉以外の仕事を…と思いつつも、自分の中でまだ心残りというか、惹かれているところがあったんでしょうね。求人サイトを見ている中で、ここの求人に出会いました。原稿に記載されていた「設立以来、定着率90%」という言葉がとても印象的で目に留まったんです。というのも、福祉の業界は、思った以上に忙しかったり、私と同じように理想と現実のギャップを感じる方がいたり…と、離職率がとても高い業界です。前職でもボロボロと人が辞めていって、ひどいときは1ヶ月に1人ぐらいのペースで退職者がでていました。そんな中、定着率の良さを前面に出して語れるというのは、長く働ける環境があるという何よりの証拠。もしかしたら、自分が思い描いていた働き方ができるのかも、という期待を持ったことを覚えています。

さらに原稿を読み進めていくと、ここで大事にしている考え方に共感をして!「全ての人が当たり前の生活を送れるように」という運営方針や、創業者の方が障がいを持った方であることなどを知り、もう一度、この業界で働いてみようと思うようになりました。

私は、転職活動をする中でどこか前職の経験を忘れようとしていた気持ちがあったんだと思います。けれど、改めて自分のやりたいことを考えたとき、行き着いたのはやっぱり福祉の仕事。自分は、人に役立っていると実感できるときが一番嬉しいし、やりがいを感じる。本当の自分の気持ちに気づかせてもらえたと感じています。

気を遣わずに。ごく普通の生活が送れる支援を目指して。

現在は、知的障がい、身的障がいを持たれた方の外出、料理、洗濯、入浴など日常生活をサポートする仕事をしています。これだけお伝えすると、前職と変わらないように思われるかもしれませんが、サポートのスタイルが全く異なります。

ここでは、“指示介助”が基本。指示介助というのは、当事者から「こうしてほしい」「あれをやってほしい」と指示があったものに対して、サポートしていくスタイルです。こちら側の意志で食事を食べさせたり、着替えをさせたりするのではないんですよね。だから、当事者の方もみんなストレスがない。イキイキとした表情を見ていると“自分の生活”ができているのだと感じます。

加えて、一人暮らしをされている方のお宅を訪問し支援していくので当事者と向き合うときは、1対1。一人ひとりに寄り添った支援ができることもとても嬉しいんです。たとえば、この方はお風呂上りに体を拭く際は少し強めがよいとか、料理の味付けは薄味が好み、とか。目を見て話をしながら、少しずつ関係性を築けていける環境にやりがいを感じています。支援する人、される人というとどうしても上下関係が生まれてしまいます。でも、そうすると当事者にとって“当たり前の生活”ではなくなってしまう。当事者が気を遣うことなく普通の生活を送れる形を目指して、私なりのベストなスタイルを見つけていきたいですね。
成功の秘訣!わたしの転職体験記イメージ1
成功の秘訣!わたしの転職体験記イメージ2
採用担当者の声
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“人の役に立ちたい”という、まっすぐな気持ちを評価しました。

管理者
新井 智
評価したポイントと採用理由 私たちは、法人ではなく、社会貢献を活動目的とするNPO法人です。ここが一般的な企業と大きく異なる点。ビジネスとして福祉業界に興味がある方よりも、“社会貢献性の高い仕事がしたい”“人の役に立ちたい”と考える方に向いていると考えています。具体的にお伝えすると、スタッフに期待しているのは、業務効率や改善ということよりも、当事者が当たり前の生活を送るために必要なことはなにか、を重視してもらいたいということです。

そういう意味において、鈴木さんは私たちの考え方にマッチしていた。前職の経験を通じて持っていた違和感、理想とする福祉の形こそが私たちが考える理念と合致していると感じたのです。現在の鈴木さんの働きぶりをみていると、“ありがとう”を言い合う関係ではなく、当事者が当たり前の生活を送るためのサポートをしている、という考えに深く共感してくれたのだと感じます。現在は、自立支援スタッフとして活躍していますが、現状にとどまらずさらに上を目指してもらいたい。私たちの考えを広く伝える存在になってくれたら嬉しいですね。
企業情報
会社名特定非営利活動法人西東京自立支援センター 資本金※NPO法人のため資本金はありません。
事業内容障害者総合支援法によるホームヘルパー派遣、介護保険法による指定サービス事業、ヘルパー研修事業 事業所番号:1313400358 従業員数118名(2017年5月現在)