教師への転職
近年、一般企業から転職して教師を目指す人が少しずつ増加しています。大学時代、教師を目指して教員免許まで取得したけれど、教員採用試験に落ちて一般企業に就職。しかし、やっぱり学校の先生になりたい、教職の道をもう一度目指したいという方は多いようです。文部科学省が調査した2013年のデータでは、教員を目指して受験した人の総数は約18万人、合格者は3万人強と採用倍率は5.8倍。狭き門と言っていい教師への道。どうしたら一般企業から転職して教師になれるのか。今回はその方法をご紹介します。
教師への転職方法
教師に転職する場合、公立校であれば都道府県、及び政令指定都市が設置・運営する公立学校の教員を採用する試験を受験して合格しなければなりません。地域ごとに募集時期や試験日程が変わりますが、春の終わり頃に募集、7月に一次試験、8月に二次試験となることが多くなっています。早めに都道府県のホームページなどをチェックして、必ず受験日を確認しておきましょう。一般企業で働きながらであれば、仕事と試験を両立する必要があるため、かなりの負担があるはずです。スケジュールをしっかり立てて、試験科目や小論文のテーマ対策など、試験に向けた準備を進めていきましょう。
また、私立校に転職する場合は、学校ごとに独自の採用試験を受験することになります。多くは新年度に向けての試験となりますが、試験の時期は学校ごとに違います。働きたい学校が明確であればホームページなどをチェックしておきましょう。仕事に追われているうちに、気がついたら応募期間が終わっていた…ということが起こるかもしれません。
一般企業出身の教師に求められるもの。
一般企業出身の教師に、学校側が求めているのは「社会経験」です。大学卒業後、すぐに教師になった人にはない、学校以外の世界を見て、身につけたビジネススキルや知識を生かしてくれることを期待しています。
たとえば、IT関係の知識や技術を持つ人であれば、タブレットや情報機器を活用した授業の発案や実行など、教育現場のIT化に力を発揮できるかもしれません。もちろん、子供たちにこれまでの社会経験や仕事の話をしてあげることで、社会で働くことの意味や、面白さといった生の声を教えることもできるでしょう。また学校ごとに、進学率や就職内定率を上げたいという課題や、学生を増やすために広報を強化したいができる人材がいない等、企業のビジネスと同じような課題が累積しています。課題解決型の仕事をしてきた方であれば、学校側から魅力的な人材に映るはずです。強くアピールしていきたいですね。