未経験の場合の自己PR例文・ポイント
これまでの職種や業界経験と関係のない仕事に転職するとき、実務での経験がないことを不安に思う方も多いでしょう。「自己PR」は特に自由度が高い項目だからこそ、何をアピールすれば良いのか悩みがちです。ただ、「経験のない私は採用されないのでは……」と諦める必要はありません。実は企業によっては、「経験者」ではなくあえて「未経験者」を採用したいと考えるところも多いのです。そこで今回は、企業が未経験募集を行なう理由や、書類選考・面接時の自己PRでチェックされるポイントを解説。すぐに参考にできる例文とNG集も併せてご紹介します。
目次
1.未経験の方ならではの自己PRのコツ
なぜ未経験者を採用するのだろう?
固定概念や先入観に染まっていないから
経験者の場合、前職での仕事の進め方や考え方が固定化されている可能性があります。そのため、あえて「同業界・同職種の経験がない人を採用したい」と考えている企業も少なくありません。真っ白い状態から仕事を覚えていくからこそ、余計なクセもなく、変に経験があるよりも成長が早いケースも多くあります。
新しいアイデアや意見を出してくれる可能性があるから
経験がないからこそ、業界のしきたりや常識にとらわれない、新しい発想でアイデアや意見を出せる可能性があります。新規事業に取り組もうとしている企業、現在停滞気味で、新たな風を吹かせてくれるような人材を探している企業にとって、未経験者ならではの意見は大きな財産になることもあるのです。
未経験者がアピールするべき3つのポイント
学ぶことへの意欲をアピールする
経験がないからこそ、入社後真剣に仕事を学ぼうとしていること、努力をし続けようと考えていることなどを、率直に伝えましょう。仮に、今の時点で関連資格などの勉強をしているのであれば、併せて伝えると良いです。あなたの意欲の表れとなります。
志望動機をアピールする
未経験者と経験者双方が平等にアピールできることの1つが、志望動機。ただ、未経験者の場合これまでのキャリアと異なる仕事を選ぶため、「なぜこの会社で働きたいのか」「なぜこの仕事がしたいのか」という明確な理由を伝えることが必要です。ネガティブでもなく、単なるあこがれでもなく、強い意志を持ったポジティブな志望動機であることをはっきりと伝えるようにしましょう。
職種経験以外でアピールできることを探す
未経験であったとしても、前職の職務経験や能力で企業に評価されるポイントはいくつもあります。社会人マナーやコミュニケーション力、業務をミスなく進める正確さ、たくさんの業務を進めるタスク管理能力など、自分では特別だと感じていないスキルや能力も、企業にとっては重要なものであることもあります。これまでの仕事を棚卸しし、エピソードと併せて伝えると良いでしょう。
2.未経験の方の自己PRサンプル
自己PRを考える際の3つのチェックポイント
【ポイント1】企業の求める人物像をチェックする
企業のホームページや求人広告などを確認し、事前に「どんなタイプの人物が求められているのか」を理解しておきましょう。例えば、「社内外問わずたくさんの人と関わるため、連携が大切な仕事」であれば、「コミュニケーション力」や「調整力」は大きなアピールポイントになります。逆に「1人で黙々と仕事を進め、成果を出してきた」という経験はあまり魅力にならないでしょう。
【ポイント2】アピールポイントは簡潔に伝える
自分の魅力を少しでも伝えようと、過去の実績やアピールポイントを幾つも取り上げすぎてしまうこともあるかもしれません。ただ、それは逆効果。1つ1つが印象に残らないだけではなく、「結局何を言いたいのかわからない」という印象を与えてしまう可能性もあります。アピールポイントは1~2つに絞り、短いエピソードを交えて簡潔に伝えましょう。
【ポイント3】第3者からの評価・評判を取り入れる
自分の魅力を伝えるとき、第3者からの評価や評判を一緒に伝えることで、説得力が増します。例えば、「お客様と信頼関係を築くことが得意です」と伝えるよりも、「お客様から○○さんに担当して欲しいと指名をいただくことが多く、リピート率は100%でした」と客観的な評価や評判を伝えたほうが、よりあなたの魅力がわかります。ぜひ、意識してください。
アピールポイント別 自己PRの例文
スキルをアピールする場合
前職では、営業として3年間勤めました。100社もの企業を担当する中で、相手に合わせた円滑なコミュニケーション力を培うことができました。会話の中からお客様のニーズを汲み取り、ピッタリの商材をご提案したり、提案方法を柔軟に変えたりすることで、結果的に○%の売上アップに貢献することができました。職種は違いますが、貴社においても□□の場面でこのスキルを活かし、貢献していきたいと思います。
意欲をPRする場合
学生時代の○○の経験がきっかけで、自主的に○○や●●の資格を取得してきました。現在さらに上をめざし、時間を見つけては勉強を続けています。今回の職種の業務にも活かせる資格(スキル)のため、未経験ながら貴社のお役に立てるのではないかと考えました。もちろん、未経験入社のため入社後に教えていただく知識やスキルも多いかと思いますが、これまで以上に学ぶ姿勢を持ち、早く即戦力になれるよう頑張りたいと思います。
3.NG例│こんな自己PRは避けよう
最後に、未経験者が自己PRをする上でやってしまいがちなNG例もご紹介します。
話が長くなりすぎてしまう
「私の長所は○○で、それから△△という経験をし、□□でも活躍し……」と伝えたいことを盛り込みすぎてしまうと、読み手や聞き手に「話をまとめられない人」と感じられてしまいます。企業から指定が無い場合は、履歴書であれば400字以内、面接であれば1分程度でまとめられるよう、注意してください。
短所を率直に伝えすぎてしまう
例えば、自己PRで「長所と短所をアピールしてください」と言われたとき。「時間にルーズ」「新しいことを覚えるのが苦手」といった短所をそのまま伝えてしまうと、企業にマイナスイメージを与えてしまう可能性があります。短所は、基本的に長所の裏返しで考える、またはその短所を改善するためにどんな行動をしているのかというエピソードとセットで伝えると良いでしょう。そうすることで、「自分自身を理解し、行動できる人」という良い印象を与えられます。
4.自己PRの書き方・面接での回答例・ポイント集
いかがでしたでしょうか?今回のあなたの転職活動に少しでも参考になると幸いです。最後に、自己PRを書く際に参考になるページをいくつかご紹介いたします。ぜひこちらにも目を通して、転職活動に臨んでいただけると嬉しいです。
自己PRの書き方(履歴書・職務経歴書で魅力が伝わるサンプル・例文付き)
自己PRの回答【例文あり】|適切なアピールに向けた面接対策
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