体調不良や家族の事情で退職した場合の自己PR例文・ポイント
介護などの家庭の事情や自身の体調不良で退職…。もちろんあなたにとって何も非はないはずですが、なかなか選考上では伝え方が難しいものです。
「親を介護したままでは、選考で不利になるのでは」「体調不良での退職…自分でも採用されるの?」そのような不安を少しでも和らげるよう、今回は家庭の事情や体調不良などで退職した際に、少しでもポジティブに相手に伝わるような自己PR方法をお伝えします。
書類選考や面接でプラスになるポイントはもちろん、いい例文やよくない例文もご用意しました。ぜひ最後までお読みいただき、自己PRの参考にしていただきたいと思います。
そもそもなんで退職理由を聞かれるの?
家族の介護などの家庭の事情や自身の体調不良などの退職理由って、やはりどこか伝えづらいもの。しかし、そもそもなぜ面接官は退職理由を尋ねるのでしょう。その背景を知ることで、伝えるポイントが少し見えてきます。退職理由を聞くワケ…それは下記のような心配を面接官がしているからです。
[1]すぐ辞めてしまうのではないか
[2]仕事へのスタンスが甘いのではないか
[3]周囲の社員と良い関係を築けないのではないか
[4]不平・不満が多く。他人のせいにしがちな性格ではないか
といった点が挙げられます。[2]~[4]に関しては今回の件に該当しないとしても、[1]が大きく関わりますよね。そのため、面接官の「すぐ辞めてしまうのではないか」という不安を払拭できれば良いのです。
退職理由を伝えるときの注意点
とはいえ、退職理由をありのまま伝えればいいか…というとそうではありません。退職理由を伝える際には、以下のようなポイントに注意をしましょう。
<前向きな話で終わらせる>
特に家庭の事情や体調不良での退職の場合、ネガティブな話で終わってしまいがちです。しかし、家庭の事情も体調不良も、何も恥ずべき理由ではありません。「次の職場ではこうありたい」という前向きな話で終わらせることを、ぜひ面接の際には気をつけてみてください。そうすることで意欲の高さが伝わり、すぐに辞めてしまうのでは…という懸念を払拭できます。
<表情や声のトーンにも気をつける>
退職理由を伝える際は、話す内容も大事ですが、表情や所作、声の大きさや口調なども重要です。暗い表情でボソボソと話すのではなく、面接官の目を見てハキハキ話しましょう。そうすることで、気持ちも伝わりますし、この人と一緒に働きたいと思ってもらいやすくなるでしょう。
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ポイント
どのような退職理由であれ、大事なのは「嘘をつかないこと」です。やはり嘘をついても面接官はささいな違和感に気づくものです。また、嘘をついたり、本当の退職理由をごまかすことで、必要な職場のフォローを受けられない可能性もあります。そのため、家庭の事情であれ体調不良であれ、詳細に理由を伝えた上で、前向きな話に落とし込むことが大切です。それでは、下記の例文を見てみましょう。
OK例とNG例
<介護など家庭の事情で退職した場合>
◎OK例
父が脳梗塞で倒れ、介護が必要になりました。母も高齢であることから、私が中心になって介護をしている状態でした。しばらくは仕事を続けながら介護をしていましたが、悩んだ結果介護に専念することにしました。現在では介護施設に入所することができたため、業務に支障はありません。今後は仕事に集中し、経験を活かして御社に貢献する所存です。
△NG例
両親の介護が必要となり、退職しました。それが落ち着いたため、復職を希望しています。
…このように、仕事に専念できる状態になったことを、具体的に伝えることが大切です。もし要介護度など介護状況などを聞かれた際も、差し支えない範囲で具体的に答えましょう。そうすることで、面接官も安心し、「この人なら仕事を任せられる」と思ってもらいやすいです。
<体調不良で退職した場合>
◎OK例
前職で体調を崩したことで、健康の大切さや仕事をすることのできない辛さを痛感しました。現在では健康状態に問題なく、業務に支障をきたすことはありません。体調を崩したことを糧とし、健康管理やタスク管理には充分留意しながら、積極的に仕事に取り組んでいきたいと思っています。
△NG例
体調不良での退職でした。しばらく休んだことでリフレッシュし、気持ちを新たに仕事に臨みます。
…ここでも現在では業務に支障がないことをハッキリと伝えましょう。また、「体調不良での退職」といった結果だけを述べるのではなく、その経験から得たことや学んだことを合わせて伝えることで、「同じことにはもうならないだろう」という面接官の安心につながります。
まとめ
上記のように、大切なのは「現状を具体的に伝えること」と「前向きな姿勢を示すこと」にほかなりません。変にごまかしたりすることで、かえって悪印象になってしまう可能性も。新しい職場でどんなことをしたいのかを改めて考え、次の仕事へのポジティブな意欲を伝えましょう。
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