退職理由は書くべき?履歴書・職務経歴書の書き方【例文あり】
ここでは、履歴書・職務経歴書に記載する退職理由について、転職アドバイザーがノウハウをお伝えします。ぜひ参考にしてください。
目次
1.履歴書・職務経歴書に退職理由を書くべきケースとは?
退職理由を書くべきケース
履歴書の場合は、職歴欄に過去退職した会社があれば、「一身上の都合により退職」など退職理由を記載します。
職務経歴書の場合、基本的に退職理由を書くことは必須ではありません。しかし、転職回数が多いといった、企業にネガティブに捉えられてしまう可能性がある場合は、「病気療養のために退職」など、理由を記載しましょう。
退職理由を書く必要がないケース
履歴書の場合は、職歴欄に過去退職した会社がなければ退職理由を書く必要がありません。
職務経歴書の場合、繰り返しになりますが、基本的に退職理由を書くことは必須ではありません。「キャリアアップのため」など、ポジティブな退職理由をアピールしたいといった場合を除き、無理に記載することは控えましょう。
2.ケース別!履歴書・職務経歴書の退職理由の例文
書くべきなのは「定型フレーズ」
それぞれの理由に当てはまる「定型フレーズ」を記載すればOK!
退職理由を書く際は、それぞれのケースに当てはまる「定型フレーズ」を記載すればOKです!
履歴書の職歴欄や職務経歴書は、あくまでもこれまで積み重ねてきたキャリアを見るためのもの。そのため退職の欄には、状況に見合った「定型フレーズ」を記載すればOKなのです。
転職アドバイザーの一言アドバイス
もし、退職理由があなた自身のアピールになる場合は、詳細に記載したほうがベターです。
たとえば「キャリアアップのため退職」「他の業界に挑戦するため退職」といった理由がある場合は、どんなキャリアか、どんな挑戦がしたいのかを自分の言葉で話せるようにしておきましょう。前向きな姿勢をアピールできるはずです。
また、詳細に記載する場合は、履歴書の項目欄に書ききれない場合がありますので、職務経歴書に記載することをお勧めします。
では、まずここからは、状況に応じた退職理由の「定型フレーズ」を見ていきましょう。
自己都合の場合
「一身上の都合により退職」と記載すればOK!
退職のカタチとして、最も多いのは「自己都合退職」でしょう。自己都合とは、労働者自らが退職を志願した場合に適用されます。
たとえば「転職が決まった」「遠方への引越が決まった」「家族の世話をしなければならない」など、労働者側に起因するもの。また「職場の人間関係に絶えられなくなった」「仕事がつまらない」なども、自分から退職の意を示せば自己都合退職となります。
この場合、履歴書・職務経歴書には、退職年月とともに「一身上の都合により退職」と記載しましょう。
期間満了の場合
「契約期間満了につき退職」と記載すればOK!
次は、契約社員、派遣社員、期間社員、臨時社員など、期間の定めがある労働契約を結んで働いていた場合です。
この場合、履歴書・職務経歴書には、退職年月とともに「契約期間満了につき退職」と記載しましょう。
一方で、契約期間よりも前に自ら退職を申し出た場合は、「自己都合退職」と同等です。この場合は「一身上の都合により退職」と記載してください。
会社都合の場合
「会社都合により退職」と記載すればOK!
最後に、会社側からの申し出により退職した「会社都合退職」です。
会社側が経営不振や倒産、リストラなどを理由に、一方的に労働契約を解除した場合などがこれにあたります。
この場合、履歴書・職務経歴書には、退職年月とともに「会社都合により退職」と記載しましょう。
ちなみに、「会社都合退職」に該当するのは以下の場合です。
- 倒産・大量リストラが原因で離職した場合
- 解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇を除く)により離職した場合
- 勤務場所・勤務時間・賃金・職種などが労働契約締結時に明示されたものと著しく違っていたことが原因で離職した場合
- 賃金が大幅に減らされた、または未払いが続いたことが原因で離職した場合
- 職場の上司・同僚等からいじめや嫌がらせを受けたことが原因で離職した場合
- 会社からの退職勧奨(退職するように促されたこと)により離職した場合(この場合、早期退職優遇制度等に応募して離職した場合は含まれない)
- 期間の定めのある労働契約が更新され3年以上引き続き雇用されたときや期間の定めのある労働契約を締結した際に当該契約が更新されることが明示されたときに、当該労働契約が更新されないこととなったことにより離職した場合
3.お悩み別!履歴書・職務経歴書の退職理由の書き方
「定型フレーズ」では良くない場合も
退職理由は、最低限の「定型フレーズ」を記載すればOKとお伝えしてきました。一方で、退職理由を具体的に記載しなければ、転職活動が不利になってしまうケースもいくつかあります。
たとえば、「転職回数がやたらと多い」「長期間の離職期間がある」…といった場合です。
この場合、「一身上の都合により…」といった定型文だけでは、納得してもらえない可能性があります。
ここからは、退職理由を詳細に書くべきケースと書き方を見ていきましょう。詳細に退職理由を書く際は、多少文章が長くなりますので、前述の通り履歴書よりも職務経歴書内に書くことをお勧めします。
転職回数が多い場合
短い期間に何度も転職を繰り返していたり、契約期間の短い有期雇用社員として職場を転々としていたり…。
そんな履歴書・職務経歴書を見た企業側は「この人はうちで採用しても、すぐに辞めてしまうかもしれない…」と思う可能性があります。
万が一、本当にやむを得ない退職理由があったとしても「一身上の都合により…」という定型文だけで汲み取ってもらおうとするのは不可能。
そのため、転職回数が多い場合は納得してもらえる退職理由を記載したほうがベターです。
転職アドバイザーの一言アドバイス
事実があるならば「結婚に伴い退職」「配偶者の転勤に伴い退職」「親の介護に伴い退職」「家族の看病に伴い退職」など、より具体的に退職理由を記載しましょう。
このような事実がなく、「キャリアアップを目指すため退職」「資格を活かして働くため退職」「他業界へ挑戦するため退職」など、前向きな理由の場合は、そう書くことでマイナスイメージが払拭できるはずです。
離職期間が長い場合
退職してから数ヶ月~数年単位の離職期間があったり、職務経歴書に空白の期間があったり…。
企業側は「この期間、何をしていたんだろう?」と疑問に思うでしょう。
また、直近に長いブランクがある場合は「社会人として復帰することができるのだろうか?」と企業側が不安を感じるかもしれません。
企業側が感じる不安やマイナスイメージを払拭するためにも退職理由の書き方は重要です。自身の状況に応じて、退職理由を記載すると良いでしょう。
転職アドバイザーの一言アドバイス
たとえば、出産・育児・体調不良・親の介護など、家庭の事情は正当性があります。
退職はやむを得なかったものの、今は一段落して問題なく働けることを伝えられれば、採用にあたって不利になることはないでしょう。
書き方としては「病気治療のため退職(○月○日現在、完治していて勤務に支障はありません)」などが良いでしょう。
また、資格取得や知識習得のためにブランクがあった場合は、プラスの印象を与えられます。
書き方としては「資格取得のため退職(○月、○○の資格を取得)」など。万が一、狙っていた資格が取得できなかったとしても、勉強したことによって身についた知識を今後の仕事にどう活かせるかを企業にアピールする材料となります。
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