合資会社って一体何?
今回は、合資会社(ごうしがいしゃ)についてご紹介。合資会社と株式会社の違いは何か、特徴は何なのか、働くうえで注意することは何なのか、などを解説します。「え?合資会社って何?」と思ったそこのアナタも、「合資会社についてもっと知りたいと思っていた!」というそこのアナタも、ぜひチェックしてください。
合資会社とは?
合資会社とは、持分会社の種類のひとつで、略して「(資)or(シ)」と表記されます。会社の債務に対し無制限に責任を負う「無限責任社員」と、会社の債務に対し出資額までの責任を負う「有限責任社員」とで構成される会社形態のこと。
無限責任社員は経営に関わり、有限社員は原則として経営には関わりません。設立のためには無限責任社員・有限責任社員ともに1名以上、計2名以上が必要です。
合資会社と株式会社の違いは?
一番の違いは、出資者が負う責任にあります。合資会社には無限責任社員の存在が必要ですが、株式会社は有限責任社員のみ。また、株式会社の場合は決算公告が必要ですが、合資会社には不要です。株式会社の設立は1人からできますが、合資会社の場合、2人以上必要という違いもあります。
合資会社の特徴とは?
設立手続きの費用も少なく、手続きも比較的簡単です。資本金の制度がなく、決算公告の義務もありません。会社法の範囲内で定款を自由に設定することができるのも特徴です。
ただし、訴訟が起きた場合や事業が失敗したときなど、責任は無限責任社員のすべての資産に及ぶ可能性があります。
合資会社で働く場合に注意する点とは?
合資会社は小規模経営のことが多く、家族的な雰囲気の反面、新しく入った人にとってはなじみにくい場合も。どのような社風なのかは事前に確認しておくようにしたいですね。
平成18年の会社法の施行で合同会社という会社形態が誕生しました。この合同会社は、社員全部が有限責任社員となります。そのため最近では、経営者がリスクを負う合資会社の設立は少なくなっているようですね。とはいえ、求人誌などをチェックしていれば出会うかもしれない合資会社。ご紹介した内容をぜひ企業理解に役立ててください。