面接・履歴書での「長所」アピールのコツ|例文集
長所は面接や履歴書でよく聞かれる質問の1つ。そこでこのページでは、面接や履歴書に使える長所アピールの例文をご紹介します。さらに例文を自分流にアレンジできるよう、面接や履歴書で長所を問う企業の目的や、面接での適切な回答時間、どんな構成で文章を考えれば良いかといった所から伝授いたします。
特に面接では、会話の流れの中で不意に長所を聞かれることも。しどろもどろになったり、ありきたりな回答をしてしまったなんて覚えがある方も多いのでは?このページを読めば、面接でも焦らず長所を回答できるよう準備することができます。せっかくの長所、面接でも履歴書でも効果的にアピールする術を学びましょう。
目次
1. 面接や履歴書で、長所を回答する際の注意点
そもそも面接や履歴書で、長所を問う目的とは
長所に限らず、『何を』『どのように伝えるか』が自己PRには大事。そこでまず、企業の面接官が長所を問う目的から押さえましょう。面接官が長所を問う目的はズバリ『仕事への適性を見極めたいから』。あなたの長所が、任せたい仕事に活かせるモノかどうかを判断したいのです。
ですから長所に何を書くかは『応募した仕事に活かせるかどうか』という視点で考えましょう。たとえば人とのコミュニケーションが少ない職種の面接で「社交的です」と長所を伝えても効果は薄いです。下手をすれば「この人は、募集している仕事の事をよく分かっていないのでは」と思われてしまいます。
面接官は、入社後に活躍してくれる人、長く働いてくれる人を採用したいのです。面接官が『仕事に活かせる』と理解できる、もしくは説明すれば理解してもらえる長所をチョイスすることが大事です。
限られた面接時間内で、長所を上手く伝えるには
回答時間は1分~2分が目安
簡潔に説明するなら『1分』、じっくり説明するなら『2分』です。面接が集団か個人か、面接時間は何分かなど、状況によって使い分けが必要になってきます。そのため、1分用・2分用と異なる分量の文章をそれぞれ用意しておくと安心。文字数は『1分あたり200~300文字』が目安です。
長所は、1つに絞りましょう
長所の説明は限られた時間内で行わねばなりません。その中でアレもコレも複数の長所を伝えようとすると、一つ一つの説明が不十分になってしまいます。また、話を聞いている面接官も、いくつもの長所を一度に説明されては覚えきれません。長所は1つに絞った方が、効果的です。
長所を効果的に伝える、話の組み立て方
話の順番にもコツがあります
長所を上手く伝える構成は以下の通りです。
▽結論:私の長所は「チーム全体のために行動できる所」です。
▽状況:その長所を発揮したのは、営業チームの一員だった時です。
▽課題:メンバーが商品知識に乏しく、提案に苦労していました。
▽行動:そこで、使いやすい提案資料やトーク事例集を作成しました。
▽結果:メンバーの受注確率を、前期と比べ20%アップさせました。
▽貢献:御社においても、チームをサポートし業績向上に貢献します。
『まず結論を述べる。次に結論の根拠を説明する』というカタチです。このカタチは、長所に限らず相手に物事を伝える際に共通して使えるテクニック。では、それぞれの項目について解説します。
『結論』では抽象的な言葉を避けて
たとえば『協調性』をアピールするにしても、協調性という言葉をそのまま使うとありきたり。『協調性』を『チーム全体のために行動できる』といった言葉に置き換えると印象が変わります。
『状況~結果』はエピソードで
結論の根拠を示す説明パートです。実際のエピソードに基づいて説明すると、現実味が増します。『状況⇒課題⇒行動⇒結果』という順番で話すと、面接官に説明を理解してもらいやすくなります。
『貢献』は応募した仕事との関連性を意識
最後に、自分の長所が応募した仕事にどう活かせるのかを伝えます。面接官があなたの長所を聞くのは『仕事への適性を見極める』ことが目的だからです。応募する仕事の内容を、求人広告などを読み込んで研究しておくと、関連性の高いアピールができます。
2. 面接でも、履歴書でも使える長所の例文集
「コミュニケーション能力」が長所の場合
例文1
相手の立場になってモノを考えることができます。アパレルの販売スタッフとして働いていた時の話です。私は商品をお客様にオススメするのが苦手で、販売成績も低かったのです。そこで、自社の人気店舗を訪問しお客様目線で接客を研究。結果、お客様の悩みや用途をまず聞くことが大事だと学びました。結果、売上成績は店舗内でも上位に上がりました。御社においても、顧客のニーズをつかんだ提案をいたします。
例文2
社内の仲間と円滑に連携することができます。営業時代、見積書の作成などを事務さんに依頼するシーンが多くありました。当時、自分は業務量が嵩んで営業活動に時間が割けずにいました。そこで事務さんに、仕事をしやすい業務の受け渡し方をヒアリングし実践。すると事務さんが以前より協力的になってくださり、自分の仕事効率も上がりました。御社においても、社内での連携を向上させ業務を効率化できます。
例文3
人に気持ちよく協力してもらうことができます。デザイナーとして広告を手がけていた際、スキルの向上に悩んでいました。そこで先輩たちに、効果の出る広告作成のコツや、勉強に役立つ書籍などはないかなどを積極的に質問。成果が出た際は、その結果とお礼を必ず先輩に伝えました。すると先輩たちが自然とノウハウを共有してくれるようになりました。御社においてもこの強みを発揮し、スピーディーに業務を身につけます。
「協調性」が長所の場合
例文1
仲間のためを思って行動できます。事務として働いていた際、所属していた課の残業時間が長いことが問題視されていました。そこで私は、Excelの活用法やタスク管理のノウハウなど、仲間の業務スピードを向上させるためのノウハウを研究し、課内で積極的に共有しました。平均月40時間ほどだった課の残業時間を、20時間以内におさめることができました。御社においても、仲間をサポートし業務の効率化を実現いたします。
例文2
リーダーとメンバーの橋渡しを務めることができます。営業としてチームに所属していた際、新人が一度に複数名チームに加わったことがありました。リーダーは新人の育成に充分な時間を割けない状況に。そこで私はメンバーの抱える疑問点や悩みをヒアリング。優先度が高いモノをリーダーに共有し、効率的な指導ができるようサポートしました。御社においても、上司や先輩の意思決定を支援することができます。
例文3
必要に応じて、相手に適切な要望や指導を行なうことができます。職人として働いていた際、技術はあるのにコミュニケーションが苦手で仕事の依頼が受けられない同僚がいました。私は同僚に「技術だけでなく、相手に一緒に仕事をしたいと思ってもらうこと」の大切さを筋道を立てて説明。結果、同僚の成績は伸びていきました。御社においても、この強みを部下や後輩のマネジメントなどに活かすことができます。
「行動力」が長所の場合
例文1
私は、行動しながら計画を練ることができます。社内SEとして業務効率化を指示された際、経験に乏しかったこともあり、何をすれば良いのか分かりませんでした。そこで社内システムの改善事例などを研究し実践。都度、社員にアンケートを実施するなどして、徐々に優先度の高い改善策を選択できるようになりました。御社においても出来ないからといって立ち止まらず、まず行動することで状況を変えていきたいと思います。
例文2
私は、行動量の多さには自信があります。私が営業として最初に任されたのが、訪問メインの新規開拓活動でした。正直、ノウハウなどもなく体当たりの営業を旨とする会社でしたが、まずはとにかく場数だと発想を転換。同僚の2倍近い件数を訪問しました。結果、自身の体験の中からコツをつかみ、成績を伸ばすことができました。御社においても、この強みを活かし、積極的に数字を追いかけていきたいと思います。
例文3
私は、何事にも臆せずに挑戦することができます。前職では事務として入社したのですが、ある日突然、広報部への異動を打診されました。断ることも可能な状況でしたが、組織がせっかく自分を選んでくれたのだからと異動を決意。広告知識などを自主的に学び、異動して間もなく上司に自分の考えた広報戦略を採用してもらうことができました。御社では全く違う業界の広報に挑戦することになりますが、貪欲に知識を吸収していきます。
「向上心」が長所の場合
例文1
私は現状に満足せず、常に高い目標に向かって行動できます。前職では不動産売買の営業をしており、入社1年で店舗トップの成績を納めることができました。そこに満足せず、全国トップの成績を納めている先輩と面談を実施、自分の課題は計画性にあると学ぶことができました。結果として翌年には全国で10位にまで成績を伸ばすことができました。御社においても常に上を目指し、もっとも業績に貢献できる営業を目指します。
例文2
私は現状の改善に向けて、周囲を巻き込むことができます。居酒屋の店長時代、立地に恵まれたこともあり店舗の売上は上々でした。しかし、スタッフの接客スキルを向上させれば、もっとリピーターの獲得率が伸びるのではないかと考え、有名チェーン店の実例や教育ノウハウを共有。スタッフの士気を上げ、店舗の売上を全国上位に押し上げました。御社でもこの姿勢を崩さず、周囲を巻き込んで状況を改善していきます。
例文3
私は、仕事の幅が広がることを成長の機会と捉えることができます。分譲住宅の設計をしていた際、注文住宅の設計を顧客との打ち合わせから任される機会がありました。エンドユーザーとの折衝は未経験でしたが、スキルの幅を広げるチャンスだと奮闘。顧客の要望を直に伺い、実現する仕事のやりがいを知りました。御社は、1人のスタッフの業務範囲が広いことが特長だと思いますので、私の強みを活かせると考えています。
「計画性」が長所の場合
例文1
私は、仕事の8割は段取りで決まると考えています。施工管理として住宅建築の工事を取り仕切っていた際、天候やトラブルによって工程に遅れが出るといった状況は日常茶飯事でした。私は1件の工事で平均してどれほどの遅延が生じるかを算出し、計画に反映。結果、顧客の満足度を高めることができました。御社では全く違う分野の製作物の進行を管理することになりますが、この計画性は必ず活かせると考えています。
例文2
私は、目標から逆算してアクションを取ることができます。テレフォンアポインターの指導を任されていた際の課題は、アポインターのモチベーション管理でした。そこで、チームに課された売上を達成するためには、1日あたり何件の電話が必要かなど、具体的なタスクに落とし込んでアポインターに指示を出すことを実践。売上の早期達成を実現しました。御社でもこの強みを活かし、効率的に成果を出していきます。
例文3
私は、タスク管理によって成長機会を作ってきました。Webメディアでライターを務めていた際、会社が有志を募り外部研修を実施しました。多数の記事を任され余裕の無い状況でしたが、チャンスを逃したくないと業務効率化を徹底。社内での打ち合わせ時間を1/2に短縮するなどして、外部研修を受講する時間を捻出しました。御社においても、成長のチャンスに意欲的に挑戦し、活躍できる人材へと成長していきたいです。
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