終身雇用は崩壊した?長く働ける会社を見つけるには?
日本能率協会の調査によると、2014年4月に入社した新入社員への調査で「定年まで働きたい」と答えた割合は過半数。できる限り1社で長く働きたいと考える方が、まだまだ多いことが分かります。
終身雇用制度は崩壊したと言われていますが、実際のところはどうなのでしょうか?今回は「そもそも終身雇用って何?」というところから「長く働ける会社を見つける方法」までをまとめました。ぜひご覧ください。
■終身雇用とは?
終身雇用とは、企業が従業員の入社から定年まで雇用し続けるという慣行です。
「年功序列賃金」「企業別労働組合」と並んで、日本式経営の特徴とされており、原型ができたのは大正時代末期から昭和初期にかけてだとされています。
その後も、終身雇用は第二次世界大戦後の高度経済成長期の原動力となりました。経営者側にも労働者側にも大きなメリットがあったためです。経営者側のメリットは愛社精神の醸成、労働運動の抑制。労働者側には生活の安定というメリットがありました。
■終身雇用は崩壊した?
「解雇の不安なく、安心して働きたい」という方は多いですが、企業側は雇用者全員を無条件で終身雇用できる状況でしょうか?
「周知のとおり、高度経済成長期を過ぎ、1990年代から2000年代にかけて、日本経済は不況に陥りました。バブル崩壊、ITバブルなど。また、リーマンショックのあとに、大手企業をはじめとした人員整理が相次ぐ状況だったことも記憶に新しいですよね。
定年まで1社で務める人の割合は労働人口のうちの8.8%にすぎないという調査結果があることからも、終身雇用を企業側に頼ることは難しい状況と言えます。
■長く働ける会社を見つけるには?
「長く働ける企業を見つけるコツとは?」という疑問を抱く方も多くいらっしゃると思います。しかし、「長く働ける基準」は人それぞれですので、一概に言うことはできません。まずはご自身で「長く働ける条件」を明確にすることが必要になってきます。
エン・ジャパンが実施した転職者へのアンケートによると、以下の要因で転職をする方が多いようです。(エン・ジャパン調べ)
1位:人間関係 (26%)
2位:社風や風土(18%)
3位:仕事内容 (16%)
例えば、働き続ける理由として、2位の社風や風土、3位の仕事内容などに重点を置くのであれば、入社前の段階で確認しておくことでミスマッチを防ぐことができそうです。また「誰に対して、どのような形で貢献したいのか?」というご自身の軸が、会社や仕事内容に合っていると、仕事に対するやりがいも感じやすくなるのではないでしょうか。
■長く働いてほしい人って?
長く働ける会社を見つけることも重要ですが、それ以上に自分自身が、会社から「長く働いてほしい」と思ってもらえるように努力することも重要です。
様々な要素があると思いますが、仕事が絶えない人材になることが一つの方法です。そのためには、自分の強みを明確にし、周囲に認識してもらう必要があります(例えば営業職の方なら、「営業」×「新規開拓」×「経営者向け」など)。
強みを伸ばしたり、新たな強みを増やしたりしていくことで、何かプロジェクトが始まるときなどに「●●のことならXXさんにお願いしよう」と第一想起してもらえる可能性が高くなります。
▼詳細はコチラ→「女性の活躍」に本気になれる?|プロノバ代表・岡島悦子が語ったこと
いかがでしたでしょうか?もし1社で長く働きたいとお考えであれば、転職活動の段階で「仕事をする上で何を大切にするか」「誰に対して、どのような形で貢献したいか」を明確にしておくこと、入社後もご自身の強みを伸ばし・増やしながら仕事をすることなども、意識してみてくださいね。