T.Fさんもお気づきのように、「ブラック企業」という言葉は避けるのが無難です。言葉そのものにネガティブなイメージがあり、それがそのままT.Fさんのイメージになりかねません。
さらに「ブラック企業」は、人によって定義が異なる言葉です。給与未払いや暴力など法に反する行為があってはじめて「ブラック企業」と認識する人もいれば、離職率が高い面だけを切り取って「ブラック企業」と認識する人もいます。今回の面接官は、認識合わせをするために、T.Fさんへ色々と質問したのだと予想されます。
T.Fさんは、前職で大変な目にあったことが転職のきっかけだったのでしょうか。そうであれば、面接でその点を話さねばならない場面があると思います。今後は、「ブラック企業なんです」という曖昧な伝え方ではなく、「具体的にどういった事実があったのか」を自分の言葉で説明するようにしましょう。
なお、「ブラック企業」と同じく、「ワークライフバランス」や「コミュニケーション能力」も、以下の理由により、面接での利用には気をつけたい言葉です。
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▼ ワークライフバランス
「ワークライフバランスを重視したいです」の発言は「仕事よりもプライベートを重視したいです」と誤認され、仕事をおろそかにする人だ、とネガティブな判断をされてしまう可能性があります。この言葉を安易に用いずに、自分が実現したいことは何なのかを具体的に伝えていきましょう。
▼ コミュニケーション能力
「コミュニケーション能力に自信があります」は、多くの応募者が用いている表現であることに加え、イメージされる人物像がぼんやりとしてしまうため、効果的なアピールになりにくいです。話す力・聞く力・読む力のうち、何がどのように秀でているのかを具体的に伝えてみてください。
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社内用語、ビジネス用語(アサイン、コミット等)、若者言葉(やばい、まじで等)も、日常的に使っている場合、うっかり面接で使いがちです。こまかい話になってしまいますが、ぜひ意識していただけたらと思います。
以上、ご参考になる部分がありましたら幸いです。