関西ユナイトプロテクション株式会社のイベント警備指揮官（コンサート会場などの警備計画作成から現場指揮まで）│有名人などの身辺警護も担当！（990714）の転職・求人情報は掲載を終了しています。

数万人が集まったコンサート会場。ドーム公演が盛り上がる中、指揮官はスマホに映るゲリラ豪雨の情報に顔を曇らせていた。

終演は20時。このままでは大雨の時間と重なってしまう。

彼が懸念したのは観客の危険。なんせ数万人という人数だ。どの出口も、傘を取り出す人や会場にとどまろうとする人で流れが悪くなるだろう。となると、将棋倒しは避けたい。……そうか、豪雨が続くのは15分前後。2～3曲あればやり過ごせる。曲を追加できないか主催者にかけ合おう。

――こんな風に、的確な判断で人々を守るのが指揮官の役目。イベント前には、会場の規模や天候などあらゆる条件を踏まえて警備計画をつくり上げる。どこに警備員を配置し、何をチェックさせるか。緻密な計算でリスクの芽を摘み取っていく。

ある野外フェスでは安全のために避雷針代わりの巨大クレーンを配置したことも。熱狂的なファンが多い歌手には現場入り時にフェイクの車を走らせたこともある。常に、先を見越して一手を打つ。イベントが無事に終わったとき、その苦労は人を守った誇りに変わるのだ。