取材から受けた会社の印象
「プロ野球を取り巻く環境は厳しいんです」という奥谷さんの言葉が印象的でした。観客動員数だけを見れば順調なプロ野球ですが、将来を考えると懸念材料もあるそうです。少子化の進行や野球の競技人口の減少などはその一例。大勢のファンを持つ阪神タイガースにおいても新たなファンの獲得は重要課題なのだとか。それに向けた取り組みは既に始まっているそうで、今シーズンも多くイベントを実施しているのだと伺いました。例えばTORACO DAY。これは、女の子たちに、オシャレに、楽しく、キュートに野球観戦してもらうためのものだそう。アイドルを応援隊長に起用したり、選手のフレームで撮影できるフォトブースを設置したり、トラ耳ヘアスタイル体験を用意したりと、女性が楽しめるコンテンツにしたそうです。もちろん、これは一例に過ぎません。組織としても変革を図っている最中だけに、新たな仕掛けを生み出していく面白味がありそうです。
この仕事のやりがい&厳しさ
やりがい例えば、あなたがウル虎の夏の担当者だった場合。自分が企画したイベントの成果はスタジアムの風景となって表れます。4万7000人以上を収容できる阪神甲子園球場のスタンドは黄色一色。グラウンドに立つ選手たちのユニフォームも相まって、圧倒的な一体感が生まれます。仕事の成果をダイレクトに感じられるのは大きな魅力だといえるでしょう。また、球場の様子がSNSで拡散されたり、メディアで報道されたりすることも。注目度の高いイベントを手がけられるのもやりがいの一つだと思います。
厳しさペナントレースに敗れた時、ファンから厳しい目を向けられるのはチームや選手だけではありません。時には、フロント職員がお叱りを受ける場面もあるとのこと。球団を運営している会社である以上、そうした目で見られている認識は必要だといえます。また、企画をカタチにするためには数ヶ月にわたって社内外の関係者と調整を図っていかなければなりません。華やかな一面だけではないことも理解しておいた方がいいでしょう。
この仕事の向き&不向き
向いている人阪神タイガースのファンはもちろん、そうでない方にも楽しんでいただけるイベントを生み出していく仕事です。人を喜ばせる方法を考えるのが好きな方、人を楽しませる仕事がしたい方は適性が高いといえるでしょう。
向いていない人上司や同僚、監督、協力会社の方々など、大勢の人を巻き込んで企画をカタチにしていきます。関係各所との連携が必要不可欠な仕事ですので、人と協力してものごとを進めていくのが苦手な方には向いていません。