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防水職人って知っているか。建物が雨漏りしないように工事をする仕事だ。

マンションの屋上を防水仕様にしていく、この作業。防水材とよばれる液体を屋上の床に塗っていくんだ。まずは、防水材をつくるところから。硬化剤と防水材を調合するんだけど、これには経験がいる。気温によって硬化剤の調合量が0.8～2％の間で変わるから。多すぎるとすぐ固まるし、少ないと固まらなくなる。上手く調合したら、どろっとした灰色の液体ができる。

これを床に垂らして、塗っていくんだ。使う道具はヘラ。弧を描くように動かし、防水材をのばしていく。均一にのばしていかないと、凸凹になってしまう。徐々に床が灰色に染まっていく光景が気持ちいい。これを繰り返し、何層にも塗っていく。

先輩がやっているのを見たら、簡単そうに見える。でもやってみると、うまくいかない。「なんでだ、次こそ」と思うだろう。それはもうこの仕事にハマっている証拠。少しできるようになると楽しくて、さらにうまくやりたくなる。そうやって手に職がついていくんだ。

ほれ、やってみるか。