取材から受けた会社の印象
文科省によれば、不登校件数は10年連続で増加中。支援ニーズは高まり続けています。そんな中で不登校支援センターを運営する同社。その事業内容について取材で詳しく伺ってきました。
同センターの特徴の一つが、カウンセリングにかける時間。無料の初回時からそれ以降も、1組に必ず100分間の枠を用意しているそう。しかし、多くの心療内科やカウンセリングルームのHPなどを見ると、1回30分~50分ほどが平均的。「悩みをじっくり聞いてほしい」と考える保護者の方にとっては、100分間腰を据えて話せる場は貴重であり、選ばれる要因となっているといいます。
また同社では、2014年から企業や社会人向けのメンタルヘルス事業も展開。売上は1.2億円(2020年)⇒6.2億円(2022年)と年々増加しています。心の健康が重要視される時代に寄り添ったサービスを提供する同社。今後も成長を続けていきそうだと感じました。
この仕事のやりがい&厳しさ
やりがい◎心が回復し、前に進んでいく様子を見届けられる。
先生に相談しても解決せず、親御さんだけでは子どもの気持ちを理解しきれない。そうした状況に置かれた方が駆け込むのが、同社の不登校支援センターです。同センターのカウンセラーは毎回、業界的に見ても長めである100分間という時間をかけ、カウンセリングを実施。復学やその先の社会参加までを重視しているからこそ、本人に対してすぐに不登校の原因やストレスの根源を尋ねるのではなく、時間をかけた関係構築から行なうことができます。
たとえば、不登校になってから昼夜逆転生活になり、気力のない日々が続いていたという中学生のお子さん。最初はカウンセリングの予約時間に遅れてきたり、来なかったりすることも多かったといいます。そんな中でも、足を運んでくれた時には感謝を伝え、好きなアニメや漫画の話をして信頼関係を形成。カウンセリングの時間が楽しみになり、心も前向きになったことで、1年後には復学を果たすことができたそう。
また別のお子さんは、中学時代から根気強くサポートを続け、中学卒業後はスーパーの品出しアルバイトを開始してくれるほどに。その後も「自分の興味があることをしたい」と、PCの中古販売店で働き始め、IT関連の資格を取得するなど、自分の将来についても考えるようになったそう。エンジニアとして働く今では、自身でカウンセリング料金を支払い、定期的に世間話をしに来てくれているのだとか。
時間をかけた支援で、少しずつ歩みを進める様子を見守り続けられること自体が、日々のモチベーションにつながるでしょう。
先生に相談しても解決せず、親御さんだけでは子どもの気持ちを理解しきれない。そうした状況に置かれた方が駆け込むのが、同社の不登校支援センターです。同センターのカウンセラーは毎回、業界的に見ても長めである100分間という時間をかけ、カウンセリングを実施。復学やその先の社会参加までを重視しているからこそ、本人に対してすぐに不登校の原因やストレスの根源を尋ねるのではなく、時間をかけた関係構築から行なうことができます。
たとえば、不登校になってから昼夜逆転生活になり、気力のない日々が続いていたという中学生のお子さん。最初はカウンセリングの予約時間に遅れてきたり、来なかったりすることも多かったといいます。そんな中でも、足を運んでくれた時には感謝を伝え、好きなアニメや漫画の話をして信頼関係を形成。カウンセリングの時間が楽しみになり、心も前向きになったことで、1年後には復学を果たすことができたそう。
また別のお子さんは、中学時代から根気強くサポートを続け、中学卒業後はスーパーの品出しアルバイトを開始してくれるほどに。その後も「自分の興味があることをしたい」と、PCの中古販売店で働き始め、IT関連の資格を取得するなど、自分の将来についても考えるようになったそう。エンジニアとして働く今では、自身でカウンセリング料金を支払い、定期的に世間話をしに来てくれているのだとか。
時間をかけた支援で、少しずつ歩みを進める様子を見守り続けられること自体が、日々のモチベーションにつながるでしょう。
厳しさ▲単なるボランティアではない。
不登校に悩むお子さんを復学や社会復帰へと導くためには、本人にただ寄り添えばいいというわけでもありません。というのも、カウンセリングには当然ながら料金が発生しますし、その支払いを行なうのは基本、保護者の方々です。親御さんが「世間体もあるし、早く復学させたい」と思っていても、お子さん本人の心が追い付かないとき。カウンセラーから「まずは様子を見ましょう」と提案しても、親御さんがその支援策に納得してくれず、利用を中断されてしまう…なんてことが日々起こり得ます。お子さん本人に寄り添ったことでかえって、継続的なサポートができなくなる。そうしたジレンマから、ストレスを抱えることも多い仕事です。
不登校に悩むお子さんを復学や社会復帰へと導くためには、本人にただ寄り添えばいいというわけでもありません。というのも、カウンセリングには当然ながら料金が発生しますし、その支払いを行なうのは基本、保護者の方々です。親御さんが「世間体もあるし、早く復学させたい」と思っていても、お子さん本人の心が追い付かないとき。カウンセラーから「まずは様子を見ましょう」と提案しても、親御さんがその支援策に納得してくれず、利用を中断されてしまう…なんてことが日々起こり得ます。お子さん本人に寄り添ったことでかえって、継続的なサポートができなくなる。そうしたジレンマから、ストレスを抱えることも多い仕事です。
この仕事の向き&不向き
向いている人■傾聴力のある方
不登校になる原因が友人関係にあることもあれば、成績や授業内容にあることも。抱える悩みは十人十色だからこそ、大切なのは相手の話に耳を傾けることです。「人の話を聞くのが得意」「自分の想いより、相手の気持ちを大切にする」という方に向いているでしょう。
不登校になる原因が友人関係にあることもあれば、成績や授業内容にあることも。抱える悩みは十人十色だからこそ、大切なのは相手の話に耳を傾けることです。「人の話を聞くのが得意」「自分の想いより、相手の気持ちを大切にする」という方に向いているでしょう。
向いていない人■学ぶ姿勢や内省力がない人
それぞれの悩みにどう対処するかはケースバイケース。うまく支援できたときにはその原因を自分なりに分析・整理したり、先輩に過去の事例について質問したり…といった姿勢が不可欠です。「勉強意欲がない」「場当たり的に行動するタイプ」という方には向いていません。
それぞれの悩みにどう対処するかはケースバイケース。うまく支援できたときにはその原因を自分なりに分析・整理したり、先輩に過去の事例について質問したり…といった姿勢が不可欠です。「勉強意欲がない」「場当たり的に行動するタイプ」という方には向いていません。