取材から受けた会社の印象
取材を進めていく中で、注目した点は定着率の高さです。
昨年、20年程勤めて定年を迎えた社員がいるくらい。その方は再雇用制度を利用して、現役で活躍されていました。腰を落ち着けて働ける理由を探ってみると、働き方が大きいようです。
CADオペレーターが手がけるのは、主に建築用の金属部品の作図。同社では短納期対応がウリのため、スピードが求められますが、それでも十分に余裕をもって取り組めているそう。実はベースとなる図面の微調整が大半で、1枚につき作業時間は早ければ1分程度。イチから図を描く場合でも、5分ほどで対応できるとか。業務が集中しないように責任者が割り振っているため、過密スケジュールにならないようです。繁忙期は残業20時間を超えることもあるようですが、平均月5~10時間におさまっているとのこと。ゆとりを持って取り組める環境だからこそ、安心して長く働けるのですね。
この仕事のやりがい&厳しさ
やりがい作図自体は数分の作業ですが、案件によっては印象に残ることもあるといいます。たとえば、15cm×20cmほどの建築用部品が多い中、2m×6mのベルトコンベア用の部品の依頼が入ってきた時などがそうです。作図を終えると、事務所のすぐ横の工場で、図面をもとに金属が加工されることになります。できあがった製品を目にできるため、印象に残っていた案件の金属部品を見ると、いつも手ごたえを感じられるそうです。
厳しさ同社が主に引き受けているのは、作図から金属加工、納品までを1~2日で対応する短納期の案件です。100社以上と取り引きしていることもあって、日によっては案件が集中することもあるのだとか。依頼を受けた当日や翌日に作図を完了させなければならないため、朝7時前に出勤したり、2時間近く残業したりして対応を余儀なくされることもあるといいます。
この仕事の向き&不向き
向いている人同社は定期昇給制度を取り入れています。CADオペレーターでいえば、毎年4月に必ず月給がアップするのだとか。着実に収入アップを期待できる環境で働きたい方にピッタリです。
向いていない人1mmのズレがあるだけで不良品となってしまうだけに、作図のミスは許されません。サイズの数字を間違えないようにするなど、丁寧に進めることが求められます。物事を大雑把に対応していまう方には向きません。